岡市 尚士

岡市 尚士

2019.12.24

19歳の俺はなぜクズだったのか 「プロレス好きのバンドマンが柔術黒帯になるまで/85話」

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当初このブログは、自分とプロレス、または格闘技との関わりを中心に話を進めようと思っていたため

″高校レスリング編″が終わりましたら、次はふたたび格闘技との関わりが出てくる20代中盤あたりまで一気にワープしようと考えておりました。

しかし「これまでと同じくらいのタイムスピードで見たい」との、ありがたいお声を数件いただきましたので

ワープはせず″就職編″も書いてみましたところ本人の記憶を遥かに上回る「クズっぷり」が浮き彫りになりまして。

この頃ですね。1999

フレッシュたもりを夜逃げし、遠方に就職していたバンドメンバー澤田くんを巻き添えにして、一緒に地元に戻ってきて

翌年、上京するまでの19歳の頃が人生で最もクズだったんじゃないかなぁと

(その夜逃げ物語についての前記事はこちらから)

そしてこの1999年のクズエピソードをかき集めてみましたら

・・まあまあな量になったので

読みやすいように「目次」を取り入れてみました。

それでは戒めと懺悔のつもりで″クズ編″を始めさせていただきます。さあ、はりきっていきましょう!

-目次-

・ノストラダムスの大予言

・バンドをやるというワードの曖昧さ

・インディーズバンドブームの悪影響

・昼からキチガイみたく発狂する声が外まで聞こえる

・恐怖の大王以上に厄介な、すぐブチ切れる長男

・婆さんにせびって、その日のタバコ代さえ何とかなりゃ何とかなる

・「オメーか、タカシっつーのは」

・明るい未来に就職希望だわ

・19歳の俺はなぜクズだったのか

-ノストラダムスの大予言-

1999年。今からちょうど20年前。世相として邦楽ヒットチャートでは宇多田ヒカル、浜崎あゆみ、椎名林檎、ドラゴンアッシュらの活躍が目立ち

マット界では、夏のG1クライマックスで衝撃の初優勝を遂げた中西学を始めとする″第3世代″だったり。体重差はあれど平成以降初めてグレイシー超えを果たした桜庭和志など。自分がプロレスラーを夢見ていた1992〜93年あたりにデビューした選手達が大活躍し

個人的に胸アツだったなぁって事ぐらいしか、この年の印象を覚えていない、そんな自分でも

「ノストラダムスの大予言」はよく覚えております。

結局、何も起こらず世界中が肩透かしを食らったカタチとなりましたが

実家/岡市家にとっては、あながちハズレでもありませんでした。「1999年7の月に恐怖の大王が来るだろう」とのノストラダムスの大予言通り

1999年7月。恐怖の大王以上に厄介な長男が帰ってきました。

-バンドをやるというワードの曖昧さ-

澤田くんと2人でワッチャンの残る地元に戻ってきたことで「バンドをやる」という願いは叶いました。

しかし俺らの言うところの「バンドをやる」というワードに″ふたつの意味″があったなんて地元に戻った当初は気付いていません。

・地元で定期的にライブだけやれていればOK、なのか。それとも

・地元で定期的にライブをやりつつプロを目指す、なのか。

似たようなワードですけど全然、別物だということが顕著に現れ始めたのが

とにかくデモテープを作ることにこだわる俺とは対象的に

「別に作んなくても良いんじゃねえ?」というワッチャンと澤田くん

当時はCDデビューを夢見るバンド少年にとっては「デモテープ」が名刺代わりというか。成功への足がかりみたいな、そういう風潮だったんですよ。ド田舎に居ながらにして成り上がるには、わざわざカセットテープを郵送するしか手段がなかった時代。

そのデモテープを早いところ作って、どっかレーベルとかレコード会社に送りたい俺と

地元で働きながらどっしりとバンドをやろうと。長い目で物事を考えれるワッチャンと澤田くん

なんで、そんなにデモテープ作りを焦っていたのか。

働きたくないからです。

早くインディーズデビューして働かなくてもバンドだけできる生活が一日でも早く欲しかった。

インディーズバンドブームの悪影響

インディーズとしてCDデビュー出来れば金持ちにはなれなくとも月給15万くらいは貰えるもんだと思っておりました(笑)

コレは何かで読んだわけでも、誰かから聞いたわけでもありません。

勝手な想像です。バンドマンというのはCDを出せば給料がもらえる職業なのかなと。

当時はハイスタが「PIZZA OF DEATH」を完全なインディーズレーベルとして独立させたり、電話で話ししたタケムラさん擁するスネイルランプも「スクールバスレコーズ」という自分らのレーベルを抱えていたり

インディーズシーンの盛り上がりが愛読誌の「DOLL」や「EAT magazine」からも伝わってきて、ちょっとしたブームでもあったんじゃないかなと思うんですね。

その中でもバンドだけで食ているのは砂漠の砂一握り程度で、ほとんどのバンドはフルタイムで働きながらやっている、という現実を上京するまで知りませんでした。

あとデモテープをレコード会社やレーベルに送ってトントン拍子にいくっていうのは、宝クジ1億円以上当てる事と同じくらい確率的に難しい気がします。

でも売れてるバンドやミュージシャンの自叙伝や半世紀には大体書かれてるわけですよ。

やれ″デモテープが関係者の耳にとまり″だの、やれ″デモテープがオーディション通過して″だの

だからその方程式が自分にも当てはまると思い込んでいる俺を含む全国各地のバカ達は、願いを込めて郵送したデモテープが

すぐに処分されることになるカセットテープのゴミ山を形成する1ピースになるだけなんて知らなかったよね。

みんな″無風″の中、待ってたよね。

昼からキチガイみたいに発狂する声が外まで聞こえる

実家に帰ってきて、しばらく経つと

「岡市さんところのタカシくん。たもりを逃げて辞めて帰ってきて。仕事もしないで、昼からキチガイみたいに発狂する声が外まで聞こえる」

という噂が田の浜で流れてて、恥ずかしくて仕方ない、といった旨のことを婆さんから聞かされました。

はぁ?!

なによ、その言い方

頭から布団を被ってたのに声が漏れてたのはゴメンだけど

発狂してんじゃねえからな!

レコーディングしてんだよ!たくさん曲をつくって、MTRに録音してる。

毎日クリエイティブなことやってんだぞ!

歌詞はメロコアバンドの例にもれず、わざわざ英詞に訳して。文法はめちゃくちゃかもしれないけど

主に世界平和とか、日本の情勢の事を・・って、それって今にしてみれば、伝えたいことが何も思い浮かばないことの証明だったのかなと

ていうか、それ以前に俺自身がその「平和や情勢」を乱す″癌″であることを全く自覚してないっていう、、

家族関係は深刻なほど荒廃してました。

恐怖の大王以上に厄介な、すぐブチ切れる長男

何でも良いから働け

家族からこれを一年間で300回くらいは言われていたと思うんですけど、そのたびに「働いでんが!!」とブチ切れていました。

確かに、働いてはいた。しかしフレッシュたもりの時の教訓を活かして「いずれはバンドでやっていこうと思っているんで」という姿勢を前面に押し出して仕事を探していると、やはり相応のところが見つかるというか

配管会社の臨時事務からはじまり、テキ屋、家具屋と勤めたのですが

どこも、ありがたいことに「必要な時だけ」呼んでくれるわけですね。

だから休みの方が圧倒的に多くて、生活ぶりは無職と大して変わりはないんですけど、一応企業に所属してる事にはなってるんですよ。

だから仕事の事で言われる度に「いつ呼ばれるか分からないから待機してんだよ!」と主張してたんですけど、いくら甲側がそうでも、乙側がそうじゃないなら家庭内戦争はいつまでも続くんですよ。

関係が良くないから、どんな些細なことでも怒りっぽくなってる。

高校時代からウチに入り浸ってていて家族とも親交のあるカズくんに「家族が団欒してるところに、おがいっつぁんが入ってくると部屋の空気が凍りつく」

と評されたことがありますが、まさにそうで完全なる腫れ物でした。

家族とは年間を通して極力顔を合わせないようにしてたので、ほとんど話した記憶もなければ、同じタイミングでメシを食うこともない。

自分でも良くないことは重々わかってるんですけど、どうすることも出来なかったですね。

-婆さんにせびってタバコ代さえ何とかなりゃ何とかなる-

だから昼は家で曲作ったりしてるんですけど、夕方以降の家族が帰ってくる頃に車で宮古に出かける。

そして夜明け前の4時5時くらいに帰ってきて寝る。

昼頃起きる。

ほぼ毎日そんな感じで。

卒業後、おなじ″盛岡方面″に就職したけど光のスピードで辞めて地元に戻っていた無職のエキスパートである中学の同級生の鹿野とか、カズくんとか、保育園からの同級生の勇次くんとかと

金はないけど、車だけはあるから

って言っても実家のカローラを占領してるだけですけどね。

ガソリンに関しては親父が当時やってた会社のお得意先のガソリンスタンドで、会社のツケにしてもらえるという裏ワザが使えましたし。

だから、その日のタバコ代だけ何とかなりゃ何とかなるっていう。当時セブンスター250円だったし。まあ250円くらいなら婆さんにせびっても、そこまで罪悪感ないし。

こんな感じで、金はないけど、ブラブラは出来るから

田舎特有の無駄にだだっ広いコンビニの駐車場でグダグタしてるんですけど、やる事なんかないので

結局、″Do活動″しに行くかっつって

-「オメーか、タカシっつーのは」-

やはり″Do活″を派手に繰り返しておりますと、上記のような、おかしな電話がよくかかってくるんですね。おそらく被害者の関係者と思われる方々から(笑)

まあ直接、襲撃されるようなことはなかったんですけど非通知の不審な電話は多かったですね。

そして春先の″8時間の変″にて、ソッチ方面では暗黒面に堕ちてしまっているからマジメに恋愛する気なんかないのに、何人かから紹介するよ〜なんて言われて、軽い気持ちで引き受けたり

でもやっぱりダメですね、そんな状態での知り合いからの紹介は。被害者と、仲介者との因縁しか生まない(笑)

だから当時の被害者の方々には、この場をお借りして深くお詫び申し上げたいと思います(笑)

-明るい未来に就職希望だわ-

テレビではようやく大ブレークした同世代の女性アイドルグループが日本の年末を盛り上げていましたけど

俺の方こそ深刻に「明るい未来に就職希望」でした。

こっち戻ってからライブも定期的にできているし地元の界隈では顔もまあまあ広くなって。

後輩のバンド練習のぞきに行って、いらねーアドバイスしたり、出しゃばりな先輩だったかもしれないけど、居心地はすげー良かった。

しかし自分のバンドの歩幅が、仲々思うように合わないのと

そして何より、このクズみたいな毎日にウンザリというか

そんな時ですね。

カズ君が東京に2、3ヶ月ほど遣隋使よろしく行ってくるというのです。

それがキッカケだと思います。

その後、誰のせいにもしないストロング・スタイルの人生を歩ませてもらうようになる全ての

-19歳の俺はなぜクズだったのか

最後に。

19の俺は…、ってタイトルにしましたけど。よくよく考えたら性格ほとんど変わってないので、今も中身はほとんど変わってないんですよ。

そして、クズエピソードをツラツラと書いてきましたけど。もしこのまま実家に居続けたらとしたら

明るい未来が見えません。

オメーはそれで良いや、なんて言っていられない。

だから今でも、家庭内での事件とかがニュースなどで報じられるたびに他人じゃねえっていうか。

だから東京に出てきたおかげなのかは分かりませんが、今までこうやって道を踏み外さずに人生を送れているのは本当にラッキーだったとしか言いようがないんですよね。

そして現在、仕事で19歳の子達と接する機会が多いんですけど。みんなホントに立派です。

その子達とか親御さんに「俺の19歳の頃なんてマジでろくでもない毎日でしたからね」っていうと

またまた〜!大袈裟な〜。って信じてもらえないので

この文章を見せてやろうかなと(笑)

つづく

次回「2000年のオラ東京さ行ぐだ」←読めます。

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この記事を書いた人

岡市 尚士

岡市 尚士

ブラジリアン柔術黒帯。第17回茶帯全日本ブラジリアン選手権大会優勝。茶帯全日本マスターズ選手権優勝、茶帯全日本ライトフェザー級2位、JBJJF全日本マスターズ選手権マスター1紫帯ライトフェザー級優勝、全日本コンバットレスリング選手権大会/58キロ級3位、レスリング岩手県高総体/52キロ級準優勝、レスリング岩手県民体/56キロ級準優勝、レスリングジュニアオリンピックカップ/48キロ級3位と多彩な実績を持つ。

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