岡市 尚士
わっかめん伝説〜27歳の闇堕ち〜 「プロレス好きのバンドマンが柔術黒帯になるまで/第126話」
昨年2019年、大ヒットした映画「ジョーカー」
公開前から既に話題になっていた「心優しき大道芸人だが社会的弱者である主人公アーサーが、狂った世界に虐げられ狂悪に豹変し、ジョーカーは誕生した…」という設定を聞いて
「…わっかめんみたいなものか」と
どうしてもシンパシーを抱かずにはいられなかった、公開前の「ジョーカー」
そう、あれは今から13年前
2007年の事でした…
当時、二枚目のアルバム「あいたい気持ち」を発売したばかりの青春パワーポップバンド「コーチガリー」
ベース担当はおなじみ岩手訛りの元気印・岡市
…というのは表向きの顔で
その裏では…
コンプライアンス/デリカシー/女性や子供への忖度といったものを徹底的に排除した下劣非道極まりない過激な集団「わっかめん」のボーカル・岡市として
近しい人達やコーチガリーメンバー以外の
誰にも一切話すことなく
極秘裏で活動していたアレは正に
ジョーカーよろしく青年期の闇堕ちだったよなぁ、とカミングアウト出来る日を迎えるにあたって
「これでようやく、13年間こびりついていたウンコの汚れを落とせるぞ!」そんな気持ちで一杯です(笑)
なぜ闇堕ちしちゃったのかは
前回/第125話「ヤサグレのはじまり」におきまして「なにも、そこまで言わなくても…」くらい書いてますので御一読いただければと思うんですが
さらに、それまでの
第122話「転落のはじまり 〜27歳このままで良いのか?〜」
第123話「売れないと悟ってからが本当の勝負、そこからバンドに対する愛情が問われる…。」
第124話「人生は、どっちみち後悔するように出来てる」
このしみったれ三部作も併せて読んでいただけますと、よりコクが増すと思いますので、ご賞味あれ
では始めさせていただきます。
◼︎野武士集結、わっかめん始動
亀有ブラザーズに触発されて誕生した最低な曲達を
吉幾三とGGアリンに着想を得た過激なパフォーマンスで披露する。
このアイデアに″野武士″達が集まりました。
ギター担当として、当シリーズにはおそらく最多出演であろうヨゴレ仲間/カズくん(第45話「同級生2号」参照)
ドラム担当は、上京当初からBOSTON☆CLUB BAND初期において苦楽を共にしたけど、クビにしてしまったキヨシ(第94話「壊れゆく実家にわき目もふらず夢に向かって走り、野望のためなら手段も選ばず友達を切ることさえ厭わない俺は人としてクズなのか」参照)
そしてベース担当には山田中学校時代からの同級生で人生初のバンドメンバー/ワッチャン(第55話「バンドやっぺす」参照)
そんな当シリーズの過去記事を回収するかのような、これ以上はない最高のメンツで
ちなみにバンド名の「わっかめん」(WAKKAMEN)はワッチャンが名付けました。
由来はもちろん、我が山田町でも養殖が盛んである「わかめ」から
そして近所に住んでいたミチル(辞めた俺に代わってボストンに加入第99話「さようならBOSTON☆CLUB BAND」参照)が、このプロジェクトに凄く興味を示してくれて
ミチルが当時YouTubeにアップしてくれたライブ動画は、今でもウェブ上に何本か残っております。
◼︎難色を示す人々…
まあ、、なんと言ってもコーチガリーのメンバー達が難色を示しまして(笑)
ドラムのエノさんだけ思わず笑ってくれたりしましたけどサネさんとケンちゃんの二人は特にノーコメントでしたね(笑)
そして、わっかめんの活動をコーチガリーのお客さんとか他の関係者達に公言して欲しくないと
いや、分かってますって!そりゃ、そうですよ。
たとえば、サネさんが別でやってる「スケルトンズ」みたいに似たような括りのバンドなら親和性も高いしそこからお客さんを開拓し合ったり、二つのバンドを掛け持つことでWIN-WINの関係性が保てますけど
わっかめんの場合…両者マイナスしか生みませんから(笑)コーチガリーの現場では何があっても言いませんので安心してください!
ていうかね、このライブハウス界っていうのは
毒にも薬にもならない大多数のバンド達が支払うチケットノルマによって支えられているという側面もあるので
わっかめんは、それを逆手にとって「チケットノルマちゃんと払うから、代わりにムチャクチャやらせろ」そんなスタンスでやるつもりなんですね。
だから最初からお客さん呼ぶつもりなんか一切ないし来たいって知り合い達は招待枠で入れるつもりです。
なのでコーチガリーの現場には何の影響も与えませんから、どうぞご安心を
あと当時の彼女がバンドやってたんですけど、すごく怒ってましたね(笑)
「そんな、ふざけたバンドでライブなんか出来るわけない!!」って
◼︎バカヤロー、ライブハウス関係者みんなの度肝抜くぞ
俺には勝算がありました。
ライブハウスのスタッフさん達は、普段眠たいバンドばかり見てて、終演後に行う社交辞令まじりの精算もさぞ辛いでしょう。
でも俺らのやろうとしている事、一回だけ観てもらえれば普通のバンドじゃない事が分かりますんで
そんな自信とデモ音源を持参し、コーチガリーが出演したことのない、あるいは今後も出演しないであろう
「下北沢DaisyBar」「三軒茶屋HEAVEN’S DOOR」「初台WALL」
この3箇所に的を絞り、もちろんコーチガリーという名には一切触れず「新人です」というテイで、訪ねて行ったところ
3箇所とも「え…色んな意味でスゴイ曲ばかりですね(笑)ライブ楽しみにしてます!」とアッサリ出演が決まり、狙い通りのリアクションだったんですけど
そんなライブハウス以外にも、わっかめんを楽しみにしてくれる人達がいました。
職場・コールセンターの同僚達です。
やっぱり毎日コンプライアンス、コンプライアンス言わされてるから
みんな飢えてるんですよ。チンコンプライアンスに(笑)
しかも、そのコールセンターの中で誰よりも食いついてきたのが
普段、俺らにコンプライアンス、コンプライアンスと ″言わせてる側″であるSV、リーダークラスの人間達だっていう(笑)
そっか!みんな職場の顔は本心じゃないんだよね
元請けの方針で「品行方正人間」をやらされてるだけなんですよねぇ
よし!俺に任せろ!
連れて行ってやるよ!みんなまとめて
チンコンプライアンスの向こう側に
For Away!
◼︎初ライブから「裸芸」の暴走機関車
前日、丸坊主に刈って臨んだ初ライブは
終演後、スタッフさんが「突き抜け過ぎッス!!」と血相を変えて俺のところに飛んできたほどだったんですよ。
まあ自分でも言っちゃいますけど
あまりにも突き抜け過ぎてたもんだから、彼女が家を出て行って、二度と戻ってこなかったくらいですからね(笑)まあ、それに関しては槇原敬之風に言う所の「いつもより眺めがいい左に、少し戸惑った」りもしましたけど
こんな俺に着いて来れねーヤツなんか、もう帰ってくんな!!と
走り出した裸芸の暴走機関車は、もう止まれませんでした。
そして案の定というか、早速ライブのオファーが次々と舞い込むようになりまして。もちろん「そっち系」のバンドばかりが集うような過激なイベント中心なんですけど
すると、ついに一番恐れていた事が・・
コーチガリーとの同日ダブルブッキング(笑)
いやーこれには参った!タイミングの妙で、どっちも断れず。
同日に、コーチガリーは下北沢シェルター、わっかめんは渋谷CRAWL。これどうすんの?っていう
ただ、どちらかをすっぽかすワケにはいかないので。そこは時空を駆使しましたよ。
コーチガリーのリハを終え、ソッコーで京王井の頭線で渋谷行き、わっかめんのリハ→本番で狂乱の裸芸を披露し、また京王井の頭線で下北にソッコーで戻ってコーチガリーの本番では岩手訛りの調子のいいMCを喋って、また渋谷に戻ってわっかめんの打ち上げでは狂乱の顔に戻る
もう大変ですよ(笑)
コーチガリーの現場ではメンバー以外の人間には内緒だし
そして、この短時間で二つのキャラクターを行ったり来たりするのは
これって、試合中「ムタで来い!」と天龍に言われた時の武藤敬司/グレートムタ以上に忙しかったんじゃねえかなって思いましたよ(笑)
そんな「表」と「裏」の顔を使い分けるようになった2007年後半以降なんですけど
唯一の心残りがあればステージ上でウンコしなかった事くらいですかね(笑)
そして、のちに入門することになる某柔術道場で命名された「フ◯ラ市」というコードネームは、この一連の、わっかめんライブにおける狂乱のパフォーマンスに起因している…。というのを信じるか信じないかはアナタ次第なんですが
mixiにいる「田の浜のコンデコマ」というアカウントにマイミク申請していただければ真実が分かるかもしれません(笑)
◼︎翌2008年に待ち構えている苦悩
でも、まさか2007年がこんなカオスにも程がある一年になるなんて事は、全く思ってもみませんでした。
ちょうど一年前「すべるよ!」騒動の時は、そろそろ始まるコーチガリーのレコーディングに胸躍らせていたんですけどねぇ
…が、しかし!
俺はまだ知らなかったんです…。
闇堕ちだと思ってた「わっかめん」こそが
実はバンドマン人生に於ける大フィナーレで、盛大に打ち上げ花火をかましてる状態だという事を…
本当の苦悩は、その先にある…
いよいよもって、翌2008年は
″花火の残骸″以外、何も残らなくなる!
全部終わるぞ!
わっかめんの名曲「夢は叶わない」でも歌ってるけど
「♪喫煙、オ◯ニーだけが楽しみだぁ〜」の状態に、リアルになるぞ!
これまで人生を捧げてきたバンドへの体力(HP)が
0(ゼロ)になった時…
残ったのは、喫煙とオ◯ニーだけだった…
2008年は、そんな年になるぞ!!
…なんて事は
大晦日のリングで、すべるよ騒動を起こした秋山成勲が三崎和雄に粛清されている様子をテレビで観てる時には
昨年の大晦日同様、全く思ってもみませんでした。
しかし、そのきっかけのひとつ
中二の頃、ビートルズのCDを貸してくれて
俺を音楽の道に案内した
山田中学校時代のクラスメイト・鹿野が
2008年新年早々、逮捕されました。
つづく
次回「逮捕 〜終焉に向かって〜」←読めます。
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この記事を書いた人
岡市 尚士
ブラジリアン柔術黒帯。第17回茶帯全日本ブラジリアン選手権大会優勝。茶帯全日本マスターズ選手権優勝、茶帯全日本ライトフェザー級2位、JBJJF全日本マスターズ選手権マスター1紫帯ライトフェザー級優勝、全日本コンバットレスリング選手権大会/58キロ級3位、レスリング岩手県高総体/52キロ級準優勝、レスリング岩手県民体/56キロ級準優勝、レスリングジュニアオリンピックカップ/48キロ級3位と多彩な実績を持つ。
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