岡市 尚士

岡市 尚士

2020.07.23

売れないと悟ってからが本当の勝負、そこからバンドに対する愛情が問われる…。お前はどうなんだ?! 「プロレス好きのバンドマンが柔術黒帯になるまで/第123話」

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「俺ら、このまま一生、売れない」

(前記事「転落のはじまり 〜27歳このままで良いのか?〜」より抜粋)

これまで27年間

このブログでいうと長々と122話も使って、コツコツとiPhoneに刻んできた己のアイデンティティを

まさか自分自身の手によって、ブッ壊されるなんて・・

◼︎ロックバンドの商業的ヒエラルキー

では何をもって「売れる/売れない」と俺が思ってるのかを今一度、整理します。

「売れたい=音楽でメシを食べたい」と思ってる世のバンドはみんな″同じ山″の頂を目指して登ってると考えます。

もちろん中には「売れたいためにやってんじゃねえ!好きでやってんだ」というバンドもいらっしゃると思いますけど、その論点については割愛します。

そんな ″バンドの山″

頂上に君臨するのは、サザン、B’z、ミスチルあたりでしょうか

いわゆる「田舎のそこらへんにいる″特に音楽通ではない中高生や漁師達″でも知ってるバンド」ですね。

他にはスピッツ、エレカシ、ウルフルズ、etc…

あと解散しましたけどX-JAPAN、ブルーハーツも頂上にいるバンドとして異論はないでしょう。

ちなみに数年前まで客席ガラガラの下北沢ガレージで演奏していたレミオロメンは、光の速さでここまで登りつめた特異な存在と言えると思います。

そして、その下に続く山道に居るのが

「田舎のそこらへんにいる″特に音楽通ではない中高生や漁師達″では知らないかもしれないけど、バンドだけで食えているバンド」

俺らが直撃した世代でいうとハイスタ、ブランキー 、ミッシェルガンエレファント、あとはナンバーガール、くるり、スーパーカーetc…

身近なところだとライブハウスデビュー時から親交のある「ランクヘッド」

近所のファミマでアイスを奢らされていた須藤さん率いる「髭(HiGE)

下北沢ガレージ的には我々よりも後輩のBase Ball Bear(ベースボールベアー)

ボストン時代に参加した「DEEPER THANコンピレーションアルバム」組では一番の出世頭UNDER THE COUNTER(アンダーザカウンター)

そして当時、何かと一緒になる機会の多かったも、そろそろこの山道に行きそうなムードが漂っていました…

そんな山道の手前には、行く手を阻む「境界線」が、厳戒態勢で引かれておりまして

その境界線を突破しようと、下の山道をぞろぞろと歩いているのが

俺らコーチガリーを含む「全国的にCDデビューしてはいるけど、普段は仕事をしているバンド」ですね。

ここまで何とか来れた現状を、19歳の頃岩手の実家でニートやりながら昼から発狂していた俺が知ったら、素直に泣いて喜ぶでしょう。

その後、上京しライブハウスのオーディションに合格できるかどうかの時代を勝ち上がり、、

ライブハウス出れるようになったけどお客さんが全く入らない時代を勝ち上がり、、

お客さんも入るようになってきたけど、自主制作CDでがんばっていた時代を勝ち上がり、、

ようやくメジャーデビューの一歩手前じゃん!!、、って普通なら思うじゃないですか

でも、どうやら違うみたいなんですよ。

ここまで辿り着いてみて、初めて知ったんですけど

あの境界線の手前で停滞しているバンドの

その多さたるや…!!

もちろんね、ここで停滞しているどのバンドも

ここに来るまでに紆余曲折ありながらCDデビューまで漕ぎつけた百戦錬磨達ですから「オリジナリティー」が一番大事なことなんか誰に言われなくても分かってるんですよ。

俺達にしか歌えない歌!出せない音!バンドカラー!

とにかく個性にかかわる事柄もろもろ全部をアイデア出し合って、オリジナリティーを追求してきた!

それは我々コーチガリーも同様で

自分らにしか描けない絵を描いてきた自負はあります!

・・なんですけど

二枚目のアルバム「あいたい気持ち」録音作業を終え

サネさんの喉ポリープ除去手術のため

アルバム発売/全国ツアーまでの約二ヶ月のあいだ「休もう」ってなり

数年ぶりに現場を離れ

ライブもない、スタジオ練習もない、世間一般の視点からバンドを見てみた時

俺らがいつも活動している界隈っていうのが

こんな風に見えちゃったんです…

たしかに

その一本、一本(1バンド、1バンド)に違いはありますけど・・

これを地元・岩手県沿岸地区から見ると

きっとこんな風に見えるんだろうなって・・

アレです。富士山に似てる。

ロックバンドの商業的ヒエラルキーって

富士山と似てる。

◼︎富士山=ロックバンドの商業的ヒエラルキーと似てる論

富士山を登ったことのない方には馴染みがないと思いますけど、富士登山って「五合目」から登り始めるのがポピュラーらしいんですよ。

五合目まで発着のバスも出てますから

しかし山には10分割してから「合目」と名付けられるという基準がある通り

もちろん富士山にも「五合目以下」が存在するんですね。

で俺、一回登ったことあるんですよ。

↑の画像の「五合目」よりずっと下…

○枠の下部にある富士山駅(当時/富士吉田駅)スタートで

富士山駅から町並みを抜け

中の茶屋、大石茶屋、馬返、一合目、二合目、三合目、四合目、、と五合目に辿り着くまで

だいたい6時間くらいかかったんですけど

その間、ずーっと森!

景色もクソもねえ!

え、これ富士山なの?って感じで

森の斜面をずーっとひたすら登ってる

で、6時間かけて、ようやく森を抜けて

そこで初めて「ああ富士山だぁ!」って感じの景色が広がる

そんな富士山の形状って

ロックバンドの商業的ヒエラルキーに似てんなと思いました。

我々コーチガリー含め、みんな五合目以下のところで「森を形成する一本」として君臨している

そもそもね

この絵を

何年もかけて描いてきたのなら

たとえ絵のクオリティーを

どれだけ上質なものにしようとも

一生ここから抜け出せない可能性の方が高い

じゃあ、どうすりゃ

五合目より上に抜け出せる?

それが分かんねーから

俺らいつまで経っても「木」のままなんだろうが!!

もう、どうすれば良いか分からない。

万事窮す。ここまで。

◼︎売れないと悟ってからが本当の勝負、そこからバンドに対する愛情が問われる…。俺はどうなんだ?!

でも周りには「五合目以下の″森の一部″かもしれないけど、それも悪くないな」って思っていそうなバンドもたくさん居るワケですよ。

アラフォーで、普段は仕事もしてるけど、毎回ライブに来てくれるお客さん達を大切にしていて、やっぱりバンドが楽しくてニコニコしている。

かつては、頂上を目指していた時期もあったでしょうけど、その姿には冗談抜きで胸を打たれますし、尊敬に値します。

ライブの打ち上げで、明日も朝から仕事だっていうのに無理して始発まで居残って

駅に向かって歩いていく後ろ姿には、哀愁しかない

そんな先人達がたくさんいるんです。

その一方で

俺らが登っているこの山から、ふと外の世界を見渡してみると…

「富士山なんか登んねえよ」と言わんばかりに

″自分だけの山″を築いてるバンドもそれなりに居て

「売れない」んじゃなくて「売らない」

というか、そもそも。そういう土俵でやってねーよ、っていう自由な人達ですね。まあ表現者って本来こう在るべきだと思うんですけど

近しい界隈だと「水中、それは苦しい」とか

あと身近な存在だと、一年前にサキノハカを脱退していたトモさん(多摩川護岸工事の相方)が旧知の仲のコウセイさんと二人で始めた「ideot box」とか

すげー楽しそうで

なんだか、うらやましく思えた。

で?

お前はどうなんだ?

これまで売れたい一心で「オリジナリティー」を大切にしつつも「世間」に寄り添ってきた。

「個性」と「世間」

この相反する二つのものを、バランス良く操ってきたつもりだったんだけど

売れないと悟った今

あの人達みたいに、アラフォーになっても

週5コールセンターで働きながら「売れない」バンドに人生を捧げて、ニコニコしていられる

その覚悟があるのか?!

実家から出て行った親父、認知症になり施設に入った祖母、生まれた甥っ子

その節目、節目に一切立ち会う事なく

己の野望を果たすため、実家に全く湧き目もふらず、やってきた結果がコレで

おそらく一生、金銭的な協力もしてあげられそうもなく

ていうか、むしろ消費者金融に手を出しそうなくらい困窮しているけど。それを覚悟の上で

「青春パワーポップバンド『コーチガリー』熱くもせつないパワーポップチューンがアナタの感情を揺さぶります!!」

こんな誰が書いたのか知らねえ宣伝文みたいなイメージのバンドに人生を捧げ、胸を張って生きる

その覚悟があるのか?!

・・こんなふうに

サネさんのポリープ除去によるバンド休業2ヶ月は、レコーディング中からずっと横にいる冷静な人格の俺から、ずっと詰められていて

俺にとっては

生き方に迷いしか生まない2ヶ月でした。

◼︎ヤクザ映画は現実逃避に良い

当時のブログには、この休み期間中「仁義なき戦い」シリーズにハマって、完結編まで全部観たと記述してあり、中でも菅原文太と成田三樹夫が超カッコいいと書いてありました。

この期間はヤクザ映画/ドラマを漁るように観ておりまして印象的だったのは安藤組組長の安藤昇という、特攻隊上がりの伝説的なヤクザをモデルとした映画や

YouTubeでアップされてた長渕剛ドラマ「とんぼ」「しゃぼん玉」とか

この手のヤクザ作品って、作中にいろんな人格が登場するんですけど、主人公は決まって肝が座っていて、自分の人生に覚悟が決まってるんですよ。

こんなん、生き方に迷いが生じている27歳男性が観て心を鷲掴みにされないわけがないじゃないですか。それまでヤクザ映画なんかそこまで観てこなかったのに

それこそ「とんぼ」なんか小学生の頃、刃がペコペコへこむドスのオモチャで長渕剛が寺島進の耳を切り落とすシーンを真似して面白がってた程度でしたけど

まさか人生で二度、味わえるなんて(笑)

なので生き方に迷いが生じてる20代後半男性はヤクザ映画観ると良いと思います。何の解決にもなりませんけど(笑)現実逃避は出来ると思います。

以上!

こういった一連の気持ちを俺が持ってしまったせいで売れなかったのか?

もしくは、ヤル気満々のままであれば、売れたのか?それは13年経った今も謎のままなんですけど

確実に言えるのは13年経った今もまだ売れていない、そんなコーチガリー二枚目の全国流通アルバム

「あいたい気持ち」が2007年7月18日。日本全国で一斉リリースされました。(今なら、わざわざCD買わずともApple Music《こちらから》で今スグ聴けます。Wi-Fi環境があればタダ!)

◼︎生き方に迷いを抱えた状態で迎えたアルバム発売と全国ツアー

・・とは言いましても

ツアーは楽しいもんです。現実逃避できますからね!

登戸と新宿のコールセンターを、乗車率150%以上の狂気/小田急線で往復するセクションがないだけで日々の発狂から、おおむね解放されます。

おまけに今アルバムから「くるり」を稼ぎ頭とする、 ″バッドニュースレコーズ 一門″になったこともあり、レーベルの先輩/テルスター兄さん、同時期リリース「かげぼうし」と3バンド合同でのツアーだったので、わいわいガヤガヤ遠足みたいで

どこだったかの打ち上げでは千葉さん(テルスター/ガールハント/スケルトンズ)金澤くん(かげぼうし)と、俺でパンツ脱いでフルチンになって

女性が数名同席してたものですから、すげー怒られたけど本当に最高だった。

・・とは言いましても

これは逃避中だから楽しいのであって

現実は戻って来るんですね。

そろそろいいかげん

前作「コーチガソー」レコーディング前に帰ったっきりで、もう二年以上も放ったらかしにしている間に

炎上して景色がずいぶん変わったであろう

故郷・田の浜の実家に

もう何年も会っていない親父、認知症になって施設に入った祖母、生まれた甥っ子

それらを見に、ここで一回帰っておかなければならないような気がしているんですね。

でも本音を言うと、ツアーでコールセンターを1週間くらい休んだ分、来月の給料はいつもより7万くらい少ないはずだから

だけど夜行バス代の往復分2万があれば、20日前後は暮らせるから出来たら生活費に回したいのが本音なんですけど

ここは人として、借金してでも一回帰るべきだろうと

だから、ツアーファイルと銘打ったワンマンライブが終わったら帰ろう、って

そうして帰省した際、滞在中に投稿した記事を最後に

2003年コーチガリーに加入してから、4年間ほぼ毎日続けていたブログ更新が

途絶えました・・

つづく

次回「人生は、どっちみち後悔するように出来てる」→読めます。

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この記事を書いた人

岡市 尚士

岡市 尚士

ブラジリアン柔術黒帯。第17回茶帯全日本ブラジリアン選手権大会優勝。茶帯全日本マスターズ選手権優勝、茶帯全日本ライトフェザー級2位、JBJJF全日本マスターズ選手権マスター1紫帯ライトフェザー級優勝、全日本コンバットレスリング選手権大会/58キロ級3位、レスリング岩手県高総体/52キロ級準優勝、レスリング岩手県民体/56キロ級準優勝、レスリングジュニアオリンピックカップ/48キロ級3位と多彩な実績を持つ。

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