岡市 尚士

岡市 尚士

2020.07.06

コンバットレスリング出場がもたらしてくれた ″人生あがり感″の光と影 「プロレス好きのバンドマンが柔術黒帯になるまで/第120話」

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前回「CDデビューした直後、突然2006年の全日本コンバットレスリング選手権大会に出ようと思った話」において

まったく思い入れのない「東三田二丁目筋肉会」というチーム名をたった一人で名乗ることになってしまった後悔をお伝えするため

今もネット上に残り続けている「試合結果ページ」のスクショをあえて載せたので、すでにネタバレしてはおりましたけど

2006年3月18日「第12回全日本コンバットレスリング選手権大会」

「3位」という結果に終わりました

◼︎一応、一回勝っての3位です。

レスリングや柔術には「負けメダル」という俗称の概念が存在しまして

階級や部門等でトーナメントが細かく分けられている競技ゆえ、いくら「全日本」と冠した大会名であっても、トーナメントが2人〜4人だけということが日常的にあり

よって、2人だけなら「負けたけど全日本2位」

3人〜4人なら負けたけど3位。みたいなことが、ざらにあるんですよ。

特に自分らみたいなすごく軽い方の階級、もしくは、すごく重い方の階級になるればなるほど、その現象が起こりやすい。

しかし念のため言わせてもらいますけど、自分が出た58キロ級には、ちゃんと一回勝たないとメダル獲得が出来ないくらいのエントリー数がありまして

初戦の相手は「和術慧舟會RJW」所属の選手でした。

◼︎和術慧舟會RJWということだけは覚えてるけど名前は全く覚えていない選手との初戦

この数年後〜現在に至るまで関わらせていただいている、こちらトイカツ道場グループも和術慧舟會から派生した道場なので

「和術慧舟會RJW」は少なからず所縁もあり、もしかしたら共通の知り合いもいるかもしれない

でも残念ながら名前は全く覚えていない選手との初戦

数年後に回想している「mixi日記」によると

緊張MAX、頭の中真っ白でマットに立ち

気がつくと三角絞めの体勢になっており、力任せに絞めるも極まらず、そのうちブレイク

その後も、同じように三角や腕ひしぎの体勢になるも極まらず時間切れで

辛うじてポイント勝ち

(ほぼ原文まま)

、、と綴っておりました。

そして普段練習しているU-FILE練習会のメンバーが、中重量級揃いだった事により芽生えた「同じくらいの体重なら、いける(パワー負けしない)んじゃないかな?」

という「自信」を検証するためでもあった今大会出場なんですけど

初戦を終えてみて

その自信が根拠のない妄想だったことがよく分かり

応援に来てくれたコーチガリーのケンちゃん、うちの弟、カクヤスのバイト仲間達に宣言していた「秒殺勝ち」発言を撤回したい気持ちに駆られました(笑)

しかし、一回勝ってメダルが確定したおかげで、続く準決勝はとてもリラックスした気持ちで臨め

しかも初戦と同じ「RJW」所属の選手だったので

先ほどと同じく「寝技のグチャグチャっとした展開」に持ち込もうと思っておりましたら

◼︎準決勝の相手、所属は「RJW」なんだけど、バリバリの大学生レスラーだった

例のmixi回想記によりますと

開始早々タックル取られて!!、、そのまま長く押さえ込まれ、相手に7点も献上、、

相手の袈裟固めから、なんとか頭を抜いて、バック取れたけどルール上ポイント無し

バックから苦し紛れに仕掛けた人生初トライの「回転式腕十字固め」が、まぐれで成功するも場外に逃げられ

残り時間少ない中、タックルや足関節技にトライも時間切れ

(ほぼ原文まま)

、、と回想していた事からも分かるように

ポイント負けでした。

聞くところによると相手の鈴木一美選手、RJW所属ではあるけど、神奈川大学レスリング部出身だとか

後日、U-FILE練習会で小田君に聞いたら知ってたので、つい最近までバリバリの大学生レスラーだったんですね。

こうして終わった大会出場への挑戦

現実を思い知らされましたよ。

出場前は「同じくらいの体重なら、いけるんじゃないか」と豪語していただけに

まあショックではありましたけれども

それ以上に「表彰式があるのを知らずに帰ってしまった」っていうショックの方が、15年の時を超えて、心を突いてくる、、(笑)

何やってんだよ!あの頃の俺!

みんなと呑気にメシ食いに行ってる場合じゃねえぞ!今すぐ会場に戻れよ!

せっかく表彰式の写真が格闘技ウェブマガジン「GBR」に載ったのに!

しかし日本コンバットレスリング協会のホームページには載った!

″負け名乗り″風景ですけどね(笑)

「3位」という結果に終わり

ここで普通の格闘技選手なら、悔しくて「もっと練習頑張ろう」ってなると思うんですけど

俺は、その逆で

大満足でした。

それどころか数ヶ月のうちにU-FILE練習会に通わなくなります。

◼︎まさかU-FILE練習会に通わなくなる日が来るなんて

別に「やーめた」というわけではなく

U-FILE練習会に行かなくなる直接的な原因っていうのは「転職」ですね。

まあフリーターなので転職っていうか「バイト先を変えた」という事なんですけど

二年ちょい勤めたカクヤスも、気づけば祖師谷大蔵店でも一番の古株になっていて刺激がなくなっていたのと

あとは「もうちょっとラクなバイトねーかな」と(笑)

だって、もうすぐ夏が始まるんですよ。

炎天下で、朝から晩まで空調の全然効かない配達車に乗って、エレベーターのない団地を、瓶ビール何ケースも無理して担いで

汗の塩分で、カクヤスポロシャツは午後イチには無残にもガビガビだし

八つ当たりで水2リットルのケースを蹴っ飛ばしながら発狂する声が住宅街に響き渡る、もうそんな夏は嫌なんですよ(笑)

今年の夏こそは、エアコンの効いた快適オフィスで、私服でダラダラ、18時には退勤、はい1万円。みたいな、そんな若者らしい怠惰な動機で(笑)

バンド仲間のテツロウ(当時ナミノネ、exスネアー)の紹介でコールセンターに入りまして

ただコールセンターの研修期間中って、U-FILE練習会の行われている火曜日は休みじゃないので

練習にはしばらく行けなくなっちゃうんですけど

まあ研修期間終わって自由にシフト組めるようになったら、また行き始めれば良いか

、、と思ってる内に時間だけが過ぎて行かなくなったパターンですね。

もう、この頃っていうのは失恋で憔悴しきって格闘技に救いを求めた一年半前と違って

恋愛も絶好調で、とにかく生活全部が充実していて

精神的に格闘技が無くても全然平気っていうか、必要に迫られなくなっていたんですね。

果たしてそれが「嬉しい悲鳴」なのか

「悲しい歓喜」なのかは分かりませんけど

◼︎「頑張ったけどダメだったって言ってもいいよ」完成

ミスチル桜井さんが石神井公園をランニング中「Tommorow never knows」の歌詞の一部が降ってきたというエピソードよろしく

コンバットレスリング出場前、世田谷通りこと「せたどう」沿いの、大蔵あたりを走ってる時に突然降ってきた自信作

コード進行だけ見ると、Bメロと間奏以外は全編にわたり、いわゆる「カノン進行」という「誰が作っても確実に美味しくなる″味の素コンソメキューブ″」みたいなコード進行なんですけど

この曲には、そんな調味料に負けない、ワードのインパクトがあり

自分で言っちゃいますけど、一度聴いたらおそらく誰でも忘れないであろうサビが(笑)15秒以内で終わるので、いつCMタイアップがきてもおかしくない(笑)

そして何と言っても、そんな自信満々の詞/曲/コード進行に負けない天才的な「アレンジ」を考えついたコーチガリーのみんな

イントロはドラムから始まるんですけど

エノさんが「こんなのどう?」と

まさかミッシェルガンエレファントの「ゲット・アップ・ルーシー」に目をつけた着眼点と

スタジオで初めてそのドラムインを聴いてから、即興で弾きはじめたケンちゃんのソレは完璧で

この二人はまじで天才だと思いました。

そして、もうひとつ忘れちゃならないのが、歌詞は「大人の女性への応援歌」風に聴こえますけど

元はと言えば、同居人のカズ君がそれまで生計を立てていたスロットで「最近勝てなくなっている」と嘆いていた事から膨らませたので

そもそもは男友達への応援歌

長渕剛でいうところの「勇次」なんですよ(笑)

そんなコーチガリー版「勇次」こと「一也」(笑)

俺がコーチガリーに向けて作った作品の中では最高傑作だと思ってます。

聴いてやってください。↓↓

各業界の皆様、CMタイアップのオファーお待ちしておりますね(笑)

◼︎コンバットレスリング出場と、その他諸々がもたらしてくれた ″人生あがり感″

ちびっこレスリング〜高校レスリング部時代を「ファーストシーズン」とするなら

まさか、あるなんて全く思ってもみなかった「格闘技セカンドシーズン」

それが、一連のコンバットレスリング出場と、その他諸々がもたらしてくれた「人生あがり感」により

まさかフェードアウトというカタチで終わっていってる事にすら気付かないまま、幕を閉じることになり

そのまま私観的「バンド絶頂期」に突入していくわけなんですけど

その絶頂期に突入できるだけの風

その風を巻き起こせるだけの精神を整えてくださったのは、紛れもなく格闘技セカンドシーズンのおかげであり

そのきっかけとなった長南さん、吉田道場プロ練のみなさま、振ってくれた元カノ笑、カクヤスの柳沢、アクシス柔術アカデミー、堅太郎、田村潔司先生はじめU-FILE火曜昼練習会のみなさまには

感謝しかありません。

そして先ほど「人生あがり感」と述べましたが

そんなもの、身の回りに起きるラッキーが「たまたま一瞬だけ、すべて重なった」ため見えてしまった幻覚にしかすぎず

本当にクソろくなんもんじゃありません。

効果が切れたら虚無感に襲われてしまうんですけど、麻薬と違って悪い金を払っても買えませんし

しかしながら昨年リリースした「コーチガソー」の反響の大波が、2006年夏を待たずして一挙に押し寄せてまいりまして

大きいイベント、ツアー、ワンマン、etc、、にとどまらず

一人だけのインタビューとか、個人的に岩手県ローカル雑誌の取材なんかが入り始めていたものですから

「あとはこのままスターになるのを待つだけだな」と思ってしまったのは不可抗力としか言い様がなく(笑)

つくづく幸せな野郎なんですけど

この時まだ、幸せと不幸は常に背中合わせにあるという事を知らないんですね。

なので絶頂期と言いましても

うまくいけば天国へ上がり続けるけど

そうじゃなければ転落する

そんな「バンド絶頂期」に

いよいよ次回から突入しまして

一部の格闘技関係者からイジられまくっていたアイドル顔負けのフォトショットや

売れっ子気取りのインタビューなどを公開できればと思っております(笑)

つづく

次回「2006年バンド絶頂期は転落への前ぶれ〜家族でディズニーランドに行って撮った写真を 玄関に飾りたい。そういうの幸せだなって思う〜」→読めます

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この記事を書いた人

岡市 尚士

岡市 尚士

ブラジリアン柔術黒帯。第17回茶帯全日本ブラジリアン選手権大会優勝。茶帯全日本マスターズ選手権優勝、茶帯全日本ライトフェザー級2位、JBJJF全日本マスターズ選手権マスター1紫帯ライトフェザー級優勝、全日本コンバットレスリング選手権大会/58キロ級3位、レスリング岩手県高総体/52キロ級準優勝、レスリング岩手県民体/56キロ級準優勝、レスリングジュニアオリンピックカップ/48キロ級3位と多彩な実績を持つ。

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