岡市 尚士
BOSTON☆CLUB BAND誕生秘話 「プロレス好きのバンドマンが柔術黒帯になるまで/第91話」
いやー、長かった!
タイトルにある「プロレス好きのバンドマン」に今回ようやくなります。
これまでの90話は、その助走ですね(笑)
でも、くれぐれもこれだけは言っておきますよ?
ミスチル桜井さんは「長く助走を取った方が、より遠くに飛べるって聞いた」って歌ってますけど
このブログはそんな遠くには飛びませんからね。
バンドを挫折した田舎者が、ブラジリアン柔術と出会って、わーい!良かった。
たったそれだけの内容を
いつまでもネチネチ、ダラッダラ、女の腐ったようなヤツみたいに、文章に叩きつけてるだけですからね!
-目次–
・そもそもバンドマンとは?
・一般人の作詞作曲の能力=筋肉みたいなものという論理
・そもそも、どうやったらライブに出られるのか
・20年近く経った今でも、いいバンド名を付けたなと思っています
・たった一日で人生の風景が変わった
・BOSTON☆CLUB BAND始動
-そもそもバンドマンとは?-
そもそも何を以って「バンドマン」と定義するのか?は人それぞれだと思いますが俺個人が考えるバンドマンの定義とは「バンドのオリジナル曲に対して対価を得る」ことだと思っておりますので
チケット代が発生するライブでオリジナル曲を演奏するようになった2001年がバンドマンとしてのスタートの年ということにしています。
世間的には小泉純一郎が内閣総理大臣に就任し、映画「千と千尋の神隠し」が公開されたのと同時期のようですが全く印象にないです。
個人的には、一年後にドンフライと伝説を作る高山善廣がMMAデビューを果たし、アントン総帥が格闘技界に介入しはじめた金字塔的企画「猪木軍vsK-1」で藤田和之がMMAデビュー戦のミルコクロコップのカウンターの膝蹴りで眉横をバックリ割られ、永田裕志がG1クライマックスで初優勝したのち秋山準とドリームタッグを結成した
そのぐらいしか印象がない2001年にようやくプロレス好きのバンドマンになりました。
背景のプロレスリング・ノア旗揚げ1周年という垂れ幕から2001年6月という事が判別できます。
– 一般人の作詞作曲の能力=筋肉みたいなものという論理 –
ようやく報われました。
レスリング部に復帰してワッチャン達とバンドを始めたあたりから、全然作れないんだけどブルーハーツやハイスタの模倣みたいなところからスタートして
実家でほとんどニートみたいなクズ生活を送りながら「たもりを逃げて辞めて帰ってきて。仕事もしないで、昼からキチガイみたいに発狂する声が外まで聞こえる」という恥ずかしい噂が田の浜で広まろうが
いつか日の目を見るだろうと数年間コツコツと続けてきた曲作り。
天才アーティストの「このヒット曲は学生時代に作った曲だったんです」みたいな例を除いて
我々みたいな一般人で最初から曲を作れる人間なんてほとんどいないと思うんですけど
作詞作曲の能力って筋肉みたいなものだと考えていて。ある一定のレベルまでは、やればやっただけ、その筋肉は付くと思っております。
最初は作れないんだけどそれでも作って、世に出てる曲達をコピーしまくって、無数にあるコード進行のパターンを味わって、ひたすら作って、その繰り返し。
曲作りに関してはタカノリも俺も天才ではありませんが、その筋肉みたいなものはこの2001年の時点で2人とも、それなりに付いていたので
上記写真のノア1周年を観に行ったりしてた時期は、タカノリも俺も、とにかく曲を作りまくってました。
この時期に作った「月明かりの自転車泥棒」「下校途中」「サタデーナイトフィーバー」は、のちコーチガリーに移籍したあとも、ずっとライブで演奏し続けていたんですけど
作ってから20年近く経った今、思い返してみても 「やっぱ、すげーいい曲だな」と自分で思いますね(笑)
いつか売れてくれると思ってます(笑)
-そもそも、どうやったらライブに出られるのか-
曲は出来てきたは良いけど。
さて、この子達をどうやって世に出そうかと
そんな時、プロレス興行の情報を得るため、たまたまコンビニで手にした「チケットぴあ」っていう雑誌に
その週に関東圏内のライブハウスで行われる全詳細がめちゃくちゃ細かく載ってることを発見したんですね。
これだ!
しかも同じ小田急線沿線上の下北沢にはライブハウスがたくさんある!
箸にも棒にも引っかかるかは、とにかくやってみないと分からない。下北沢のライブハウスに片っ端からテープを持ち込んでみよう!となりまして
ただ、実家でくすぶっていた頃みたいに、ちゃんとしたデモテープ作り云々とか言ってると、また時間が過ぎ去っていくような気がしたので。
まあ多少、粗くても、曲が分かる程度なら良いだろ!と
登戸クラウドナインのスタジオ備え付けのデッキで「せーの」でガチャッと一発録音して
普段は使わない譜面台を置いていることから、デモテープを録ってると憶測される一枚
そのカセットテープを下北沢の全ライブハウス分、ダビングして
「すいません、ライブやってみたいんですけど」と、アポなしでライブハウスに持っていったら、出れて。ここからバンドマン人生がスタートしたので
やってみるもんですね。
なので。ライブやってみたいけど、どうしたら良いか分からない
そんな方が、いらっしゃいましたら。やってみる価値はある手法だと思います。なんとかなるかもしれません。
そしてもうひとつ重要なことがあります。
と、いうのに気付いたのは
ライブハウスにカセットテープを持っていく前夜でした。
バンド名がない!
–20年近く経った今でも、いいバンド名を付けたなと思っています-
つくづく名前を付けるっていうのは本当に難儀です。
特にバンド名なんて一歩間違えるとセンスを疑われますから。
どこにでも居そうな、ありきたりっぽいバンド名なんか絶対イヤだし。
既存の固有名詞そのまま引用スタイルも先入観を持たれやすそうだし。
かといって″矢島工務店″みたいなスタイルも飛び道具が過ぎるし。
そして俺ら三人それぞれ音楽の好みに微妙なバラつきがあるのでバンドの方向性なんか全然定まってないし
ならばいっその事、音楽的に幅の広いビートルズとかサザンとか″服部″以降のユニコーンのように、様々なジャンルの要素を幅広く取り入れるみたいな
目標対象がモンスターバンド過ぎるんですけど(笑)やるからには大きいところを目指したいっていう個人的な思惑もあり
ジャンルが連想されづらくて、かつ音楽的に幅の広そうな、バンド名が良いなって
うーん、うーん
3人で頭を捻りました。
キヨシはパンクバンドらしい名前をいくつか推してきたんですけど。カッコイイけど普通だから申し訳ないけど却下して(笑)
そこで、タカノリもかなりプロレス者ということから
「プロレスのワードから引用しないか案」が浮上し
レジェンドのカール・ゴッチ師父やルー・テーズ師父などレスラー達の名前や、プロレスに関するワードを引用して
ゴール・カッチ、ザ・テールーズ、ルーゴッチ、カールテーズ、、、とか色々、組み換えたりしてたところで
閃いた!
ボストンクラブ!
「逆エビ固め」というクラシカルな技があるんですが、海外ではこれを「BOSTON CRAB=ボストンクラブ」と呼びます。
このボストンクラブの″クラブ ″を″CRAB=蟹″じゃなく″CLUB″に変換して
さらに″BAND″を追加して、、″CLUB BAND″
BOSTON CLUB BAND !!
どうよ?!
この名前なら逆エビ固めの香りもしないし
音楽的に幅広そうな感じしない?!
さらに三人で話を突き詰めて
「つのだ☆ひろ」みたいに″☆″を入れたら字面のインパクトもあるよね!となりまして
「BOSTON☆CLUB BAND」は誕生しました。
20年近く経った今でも、いいバンド名を付けたなと思っています。そんな思い入れのあるバンドを、まさか数年後に去ることになろうとは、、
-たった一日で人生の風景が変わった –
こうして誕生したバンド名とカセットテープを武器に
やって参りました、下北沢
キヨシは仕事があるし、タカノリも大学の課題があるので、一番時間のある俺がバンドを代表して
超気合入れて、朝一で下北沢に来たんですけど
この時、はじめて知りました。
朝からオープンしてるライブハウスなんか無い
そして世は、真夏
あれ、夏ってこんなに暑かったっけ?って午前中から炎天下の下北沢/一番街あたりをフラフラになりながら。カセットテープ達が高温のダメージを受けないように、なるべく日陰を求めて彷徨って
ようやく14時前後にオープンし始めた下北沢の全ライブハウスを回って、テープを全部配り終えて
一番最初に電話が来たのが下北沢ガレージでした。
たしか訪問してから1時間も経っていない、下北沢にいる内に電話来たんですよね。「ライブが観てみたいです」と、、!
すげー意外でした。
だって、さっきガレージ行った時に対応してくれた「大橋さん」という女性店員がめちゃくちゃ無愛想で、感じが悪くて(笑)
いや、大橋さんって俺らが出演するようになったあとは「岡市〜!」って巨乳を揺らしながら、手を振って駆け寄ってくる愛嬌の塊みたいな、そんなアネゴ的な存在なんですけど
初めて会った時は「へー」「ふーん」「あっそ、、」「んで?どんなライブがやりたいの?」みたいな(笑)
「これ書類審査で落ちたな」って思ってたところに、そのガレージから電話がかかってきたもんですから、、
「はい!今まだ下北沢いますんで!行きます!」って
んでガレージに向かったら、今度はさっきとは180度真逆の、とびっきり笑顔の好青年「田中さん」という坊主頭の少年のようなブッキングマネージャーが出迎えてくれたもんだから
そのギャップに妙に取り込まれちゃって(笑)
結局、この「下北沢ガレージ」と「下北沢屋根裏」(2013年閉店。現在は同テナントで「下北沢ライブハウスろくでもない夜」営業中)
この2店舗からライブのオファーをもらって。下北沢からタカノリとキヨシに電話しました。
「俺ら、ライブハウスに出れるぞ! ◯月◯日空いてっか?!」って
なんだか、たった一日で人生の風景が変わったような感じがしましたね。
そして後年、この日のことをガレージの大橋さんに聞いたら全く覚えてなくて(笑)
なので、この日は、たった一日で人生の風景が変わった記念すべき日でもあるんですけど。あんなに愛想の良い大橋さんがたまたま不機嫌だった珍しい日でもあるんですね(笑)
-BOSTON☆CLUB BAND始動-
こうして2001年9月、下北沢ガレージにてBOSTON☆CLUB BANDとしてライブハウスデビューを果たすわけなんですけど
その実感が湧いたのが「チケットノルマ」というやつですね。
ライブハウスやイベントによってはバンドが負担しなくて済む場合もありますけど、都内のライブハウスであれば大体どこもあると思います。大体1500円〜2000円のチケット×20枚というのが当時の相場でした。
もちろんデビューライブなので、ファンは1人も居なくて当たり前なんですけど、ノルマを達成しなければ次ライブに呼んでもらえないんじゃないか?って不安があったので、連絡つく人には全員、連絡しました。
岩手時代からの友達、タカノリの大学の仲間達、タカノリの当時の彼女こと現在の奥様の友達、バイト関係、キヨシの新聞屋時代の仲間達、合コンで知り合ったけど何もなかった人々(笑)
交友関係をフルに活かしてチケット20枚、全部売り切りました。
まあ、みんなからのご祝儀ですよね。初ライブなので。
すぐに誰も来なくなります(笑)
そして、とにかくライブハウス側に対して、何かインパクトを残さなくちゃなぁ。っていうのがあったので
バンド名に由来する「プロレス好き」を前面に押し出そう!と
全員プロレスのマスクで登場し、そのまま一曲目だけ被ったまま演奏して、っていう演出も、このデビューライブからしばらくやってました。
このタイガーマスク。実は紙製の手作りです。
あと、曲間のMCも「知人ばかり観に来てるのにワザとらしく堅苦しい標準語もいかがなものか」と思ったので
いつもより二割増ぐらい全快の山田弁で、勢い任せで喋ったら、かなりウケたので
「あ!これは、おいしいかもな」と
この日、以来ずーっと訛りを大切にライブMCをするようになり。結果、標準語のイントネーションで話すことが永遠に出来なくなるという(笑)
そして終演後、ブッキングの田中さんからめちゃくちゃ褒められました。
演奏も上手いし、タカノリ君の声も良い、曲もめちゃくちゃ良い!多分このままいけば、めちゃくちゃすごいバンドになるよ。と
え、それってマジなんですか?!
最初からこんなトントン拍子すぎて、良いもんなんですか?!
そんな嘘みたいな順風満帆な船出だったんですけど
その追い風は止まりませんでした。
なんと俺らBOSTON☆CLUB BAND
地上波ゴールデンタイムの特番に出ることになりました。
つづく
次回「テレビ出演を果たし貧困と戦いながらバンド以外のことを全く省みない良くも悪くもバンドマンに成長を遂げ安田忠夫の勝利を見届けて終わった2001年」←読めます。
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この記事を書いた人
岡市 尚士
ブラジリアン柔術黒帯。第17回茶帯全日本ブラジリアン選手権大会優勝。茶帯全日本マスターズ選手権優勝、茶帯全日本ライトフェザー級2位、JBJJF全日本マスターズ選手権マスター1紫帯ライトフェザー級優勝、全日本コンバットレスリング選手権大会/58キロ級3位、レスリング岩手県高総体/52キロ級準優勝、レスリング岩手県民体/56キロ級準優勝、レスリングジュニアオリンピックカップ/48キロ級3位と多彩な実績を持つ。
カテゴリー/タグ
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2024.11.12 インストラクター19
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