岡市 尚士

岡市 尚士

2019.09.21

プロレス好きのバンドマンが柔術黒帯になるまで 第60話「初めて味わうバンドマンぽい一日」

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バンドに捧げた青春だった。

そう言えば、聞こえはいい。

現実とはなんとやら

バンドは学生のうちが一番楽しい

俺みたいなメンヘラが少し深いところまで進んでしまうと、もう引き戻れない

気がついたら蟻地獄に引き込まれていて

10年以上、金と時間を全部吸い取られた

こじらせて、こじらせて、闇落ちして、嫌になって、結局は一番ダセーと思っていた都落ちによってフェードアウト

俺にとってバンドとは夢と地獄が背中合わせのメンヘラワールドでした。

そんな世界の入り口に初めて立ったのは忘れもしない1997年12月23日

友達の命日は覚えてなかったくせに初ライブの日にちは覚えていました。(カズ君が10月24日と教えてくれました。真君よ、もう忘れないぜ。)

場所は宮古市民文化会館/中ホール

宮古工業の数バンドが集まって企画されたライブイベント。

工業の別バンドで参加予定だったワッチャンのバーターとして直前の急なオファーでしたが。

ちょうど一年前。大航海を前に沈没し幻に終わったドロ舟ライブの事を考えると準備期間が短かろうがバンドメンバーがいる今、断る理由なんかありません。

ところで当日、部活はどうするのか。

そんなもんサボるに決まってんだろうが!大事な青春の記念日をレスリング部の一日で潰されてたまっか!

ライブ当日。朝6時。子供の頃から切ってもらってる近所の「佐々木床屋」を訪ねてモヒカンにしてもらいました。迷惑な客。

初めて人前で演奏した曲はHi-STANDARD「LAST OF SUNNY DAY」収録の「WHO’LL BE THE NEXT」

いやー初試合と同じくらい緊張したね。

試合も高所で綱渡りをしてる感あるんですけど。ていうか綱渡りした事ないのにそう感じるくらい緊張しました。

セットリスト

  • 1、WHO’LL BE THE NEXT
  • 2、FIGHTING FISTS,ANGRY SOUL(Hi-STANDARD)
  • 3、Anarchy In The U.K.(SEX PISTOLS)
  • 4、GROWING UP(Hi-STANDARD)

「すげー迫力!カッコいいいい!」

カズ君が初ステージを終えた我々のところに興奮して飛んできました。

数日前のバンド練習では「・・これは、まずいんじゃねえ?やめた方が良いんじゃね?」と我々の完成度を心配してくれた時と180度真逆のカズ君の感想でしたが。

思った事を素直に言うデリカシーのなさを兼ね備えているカズ君の言葉には裏表がないので俺はそれが嬉しくて終演後はまあまあなドヤ状態でした。

しかし、なぜ今日うまくいったのか?

気合と根性でなんとかなったんだろくらいにしか思ってないので、これはこれで問題です。

成功した要因が解らなければ次回失敗するかもしれない。バンドも柔術と同じで上手くいくためのセオリーみたいなものがあり。気合や根性だけでどうにかできるものではありません。

この日うまくいった要因

それはPAさんのおかげです。

単純に周りの音が聴きやすかった。

ライブでは足元にモニターというスピーカーが置いてあって。そこにPAさんがあらかじめ配合してくれたバランスで各パートの音を流してくれるので

PA有りか無しではやりやすさが格段に違うんですよ。

しかし普段のバンド練習ではもちろんPAが無いので。自分らでお互いの音が聴きやすい環境を作らなくてはならない。

そのためには各々の音に気を配って自分のアンプのボリュームは極力下げる必要があるんですけど俺らはそれが出来ていなかった。

むしろ迫力を求めて目一杯アンプのボリュームを上げてましたから。単純にデカイ音で鳴らすのは気持ちいいですから。コレをやってしまいがちな人は多いでしょう。

でもヘタなうちにこのやり方はバンドの進歩を妨げるだけです。

バンドに慣れて耳が肥えてくるとノイズの中にでも各パートの輪郭を感じることが出来るんですけど。最近ようやく高速ブリッジミュートピッキング奏法に慣れてきた俺と、このバンドでドラムを始めた澤田君。

俺ら2人はテレビの砂嵐をバックに包丁をこすり合わせてるようなノイズの中で。ワッチャンの歌を頼りにギターとドラムお互いの存在を確認しながら演奏しなければならない。

でも耳が全く肥えていないからお互いの姿がハッキリ見えない。

これ誰かが音量を下げれば済む問題なんですけど。

ドラムは音量を調節できないので。この問題の原因は俺という事になるんです(笑)

パンクロックをやってるけどヘタだと言われて悔しい思いをしてるそこのキミ!音はなるべく下げよう。

我々のこのバンド練習の光景を見て「・・これは、まずいんじゃねえ?」と言ったカズ君から

本番後に180度真逆の感想を言われた理由もこれなら腑に落ちます。

しかし本番うまくいったのがPAさんのおかげだったなんて全然思っておらず。バンドマンの魂が宿った!と舞い上がってしまった救いようのないバカは

人生で初めて味わうバンドマンぽい一日で完全に悦に入ってしまって。

こんな風にして巨大なメンヘラワールドの入場ゲートをくぐってしまったのでした。

そして冒頭でも言いましたがバンドはこの頃が一番楽しい。

この後、おそらく200本前後はライブやりましたが。純度という意味ではこの日のライブを超えれなかったなと思います。

ビデオで見返すと演奏も全然粗いし、直立不動の棒立ちで、MCも曲名言うだけで。それこそ学芸会レベルなんですけど。

興奮とか反省とか希望とかそんなのもろもろが極めて高い沸点のまま記憶に保存された。

でも残念ながらその初ステージの映像が他の私物同様に津波で流されてしまって手元にないんですよ。

なので、もしも。この日の映像を持っている!という奇跡みたいな方いらっしゃいましたらご連絡ください。

500円くらいでダビングさせてください(笑)

つづく

次回「長野オリンピックの末端の物語」←読めます。


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この記事を書いた人

岡市 尚士

岡市 尚士

ブラジリアン柔術黒帯。第17回茶帯全日本ブラジリアン選手権大会優勝。茶帯全日本マスターズ選手権優勝、茶帯全日本ライトフェザー級2位、JBJJF全日本マスターズ選手権マスター1紫帯ライトフェザー級優勝、全日本コンバットレスリング選手権大会/58キロ級3位、レスリング岩手県高総体/52キロ級準優勝、レスリング岩手県民体/56キロ級準優勝、レスリングジュニアオリンピックカップ/48キロ級3位と多彩な実績を持つ。

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