岡市 尚士
東京格闘技修行と2011年3月9日の大地震 「プロレス好きのバンドマンが柔術黒帯になるまで/第146話」
本題に入る前に、ある動画を紹介したい
前記事「2011年1月と2月の日記 〜定置網漁とブラジリアン柔術〜」の中で
岩手県一関市大東町にて毎年2月11日に開催される「水かけ祭」に出たエピソード
そして草柔会岩手/阿部宏司代表の試合に同行した際行きの車中で「草柔会のテーマ」という頼まれてないのに勝手に自作した曲を弾き語りしたという
そのふたつのエピソードをお伝えしたのだが
その時の動画を阿部さんがYouTubeにアップしてくれている。
「水かけ祭」はPV風に作られていてカッコいい。
しかし弾き語りの方は閲覧注意だ。
いきなりドアップの俺が後部座席に居る。ただ、歌と演奏はヘタクソだけど曲自体はめちゃくちゃ良いなと我ながら思ってしまった。
そしてこの動画は阿部さんが助手席から撮ってくれたものなのだが、これから試合の人に何をやらせてんだという気持ちになった。
※↑これについて公開後、新事実が判明した。なんと阿部さんは撮影ではなく「運転」していたらしい…!もっとも最悪なパターンじゃないか(汗)試合前の人に福島県まで運転させんなよ。
、、という背景のあった一部始終を収めた動画
もの好きな方はどうぞ
2月24日(木)〜3月7日(月)/東京格闘技修行
二ヶ月の休漁(詳細は前記事を参照)を利用し2/23の夜行バスで第二の故郷・東京に遊びに行った。
mixiの日記によるとサンダルと寝巻きのスウェット姿で行ったらしい。
ていうかそのmixi日記をまんまコピペした方が早いので転載させていただく。
以下『2011年3月8日(火)/mixi日記』のコピペ
300円のサンダルと寝巻のスウェットで旅立った東京格闘技修行
おかげさまで今朝無事に岩手県へ帰って参りました。
滞在期間11日間にも及んだ長旅。月並みな表現になりますが最高でした。
●格闘技の話
古巣の代々木フォレスト柔術クラブとトイカツ道場。そして初めてお邪魔させていただいた頂柔術さん
計12回の練習は毎回こってり濃厚
実をいうと遠征前、胸の内には…
前田日明大先生風にいうと「この半年間が何であったかを証明するためにやって来ました」
という気持ちも密かに持ち合わせておりました。
半年前に岩手県帰ってから、東京ほどは恵まれてるとはいえない環境で、岩手県のみんなで試行錯誤して、それまでの知恵と、県内のみなさんの協力のおかげで出来上がった半年後現在の戦闘力とファイトスタイル
今回東京に来てみて、岩手での半年間は間違いないではなかった!! と自信がつきました。
これまでの道の延長線上を走っても良いんだなと
前田日明大先生風にいうと「選ばれし者の恍惚と不安、二つ我にあり」→からの大ブレイク!といきたいところです(意味不明)
そして!!今回学んだ新しい技の数々、今まで気付かなかった基本動作中の細いディティールはどれも驚かされるものばかりでした。
今後の練習に持ち帰って、みんなで実践して研究して必ず自分達のものにしようと思います。
それにしても古巣の二つの道場は俺にとってそれこそ「格闘技の実家」のような場所である。と勝手に思っております。
「おかえりなさい」で迎えられ感激しました。
半年前のメンバーほぼ全員と何回もスパーが出来て、以前と同じようにバカ話して
最後のスパーで切った口内の傷でさえも愛しい
みんな愛してます!!
隣には白帯時代の松尾健史先生と紫帯時代の向後正彦先輩。後方には新井孝太郎先輩、変態パーティーの刺し師浅見先輩、ニセ先輩、尾崎先輩、荒川女史、南谷さん
●仲間達の話
東京に住んでた頃は麻痺って鈍くなってましたが実際東京にはたくさんの仲間達が居て、幾つかの居場所がある!という贅沢過ぎる話
今回飲んでくれた方々、泊めてくれた方々、会えなかったけど連絡くれた方々、駅でバッタリ出くわした方々、練習してくれた方々
リング上で胴上げしていただいた頑固プロレスの方々
全ての皆様に心から感謝しています!ありがとうございました!
●最後に今回の旅で明確になった自分の欠落した一面
「なぜ人は(少数、もしかして俺だけかもしれませんが)なぜ ″現住所゙に帰りたがらないのか…?!」
よくよく考えてみれば昔からそうでした。
子供の頃…親戚の家に行くと、家に帰るのがとても嫌で「泊りたい」とダダをこねていました。
高校の頃…夏休み冬休み春休み。友達の家に連泊してなかなか家に帰りませんでした。
二十歳で上京してから…年に数回岩手県の実家帰って来ると、また東京に戻るのが堪らなく憂鬱でした。
岩手Uターン後…週末内陸で練習して日曜日夜に山田帰って来るのが堪らなく憂鬱です(笑)
そして今回の旅…正直あと何日か残っていたかったです(笑)
これはどういう心理が働いて、このような気持ちになるのか…??ホント摩訶不思議過ぎて仕方ない。
「射精後の妙な冷静さ」と同レベルで自分ではコントロールしようがない不思議な感情ですよ(笑)
これはもしかしたら?奥さんや子供など暖かい家庭があれば解消されるのか?しかし残念ながら俺はまだ未婚なので程遠い解決策です。
うーん、これは困った感情だ。どうにかならないものかなーと、東京滞在中はぐらんぐらん揺れながら常に考えておりました。
そして自問自答の末に導き出した例
もしかしたら
…「住所不定」が一番幸せなんじゃねーか(笑)??
現住所なんか持たずに!
そうすれば、行きたい所にいつでも行けるし!会いたい人達にもいつでも会いに行けるし!
でも、そのためには金がいる…!
旅芸人って儲かるかな…(笑)
こんな事真剣に考えてる時点で終わってんな(笑)
でも今回東京行ってみて何を感じた?
滞在中は「何でもないような事が、幸せだったと思う」(by虎舞竜)の連続でした。
でも半年前まで何を思って東京に住んでいた?
「あの故郷へ帰ろかな~、帰ろうかな~」(by千昌夫)の連続でした。
こんなんだから仮に旅芸人になれたとしても、どうせ「家が欲しい」とか「岩手帰りたい」とか言い出すに違いない。
この事から、自分に欠落してるものは…
「何でもないような事が幸せ」だと思える気持ちだ!!と今日3月8日時点で確認出来ます。
欲とか、野心とか、の前に自分が思うよりもわがままな自分に困ってます…
なので、これからの人生を生き抜くための課題!!
「現状に感謝!!」
自分には壮大過ぎるテーマだが…
そもそも今回の旅は「格闘技修業」と「仲間達との思い出づくり」だけがテーマだったんですが
まさか「自分さがし(駄目な面)」という副産物まで付いてくるとは…(笑)
人生を左右する鍵を握ってるかもしれない重要な旅になった事は確実でしょう。
よし頑張れ俺
(以上、原文まま)
3月9日(水)/大地震、パラエストラ久慈さん
昨日の朝、東京から帰って来たばかりだが今夜は正月にお世話になったパラエストラ久慈さん(現・アカデミア ラッソーナ)にお邪魔する予定になっている。
俺は練習に飢えている。休漁中に一回でも多く練習しておきたい。楽しみだ。早く夜になってほしい。
昼は、同じ船&消防の先輩であるケンさんと大船渡の山奥にある五葉温泉に行く約束をしていた。
そしてその道中でトイレ休憩のためホームセンターに寄り、ケンさんと並んでションベンをしている最中…
突然の地震!!
かなりデカい!!
あとで聞いたら震度4だったそうだ。
でも何も驚くことではない。
このぐらい大きい地震というのは年に一回程度なら、あるかないかの範疇で
それに伴い発令される津波警報/注意報だって子供の頃から何度聞いてきたか分からない。
こんなの日常茶飯事の光景なのである。
しかしその都度、消防団員達は集合して
「防波堤の門扉」を閉めなければならないという任務を抱えているため
ケンさんと俺は仕方なく田の浜に引き返した。
田の浜に帰ると、すでに何人か集まっていて、門扉も閉められていた。
どうせ来ない津波に備え、漁協組合の一室でグダグダ過ごす時間は退屈だ。
しかし今回は長いぞ。
11時48分に発令されてから約三時間後の
14時50分。津波注意報はようやく解除された。
そして、最も恐れていたことが起こった。
「飲みに行ぐべえ」
やっぱり、そうなるよね。
消防で集まると、ほぼ確実にこうなる。
「パラエストラ久慈さんに行きますので」という断りなんか通用するような人達ではない。
仮にパラエストラ久慈さんの予定が無かったとしても心の底から行きたくない。
百歩譲って消防団員だけで飲むというならまだ良い。
しかしこの時期、飲み屋エリアには休漁中の漁師達がウジャウジャ歩いている。
パワハラ糞野郎気味の漁師と合流してしまったら最後場の空気は徐々に説教大会の方向へ
この場合、標的のホープである俺が狙われるケースが多々ある。
罵詈雑言を浴びながら飲む酒はクソ不味い。
とりあえず今日は「どうしても親戚の家に行かなければならない」というカードを使ってパラエストラ久慈さんに向かった。
今宵も鹿糠先生に蹂躙していただき最高だった。
3月10日(木)/初のGRAACAさん
隣町である大槌で活動していながら、帰郷から今までまったくタイミングが合わず御挨拶出来ていなかったグラアカさんに今夜ようやく行けることになった。
宮商レス部の後輩であり、漁協組合職員のジョウジがグラアカさんに通っており
一緒にフォークリフト免許を取りに行ってる時から、ジョウジにずっとアテンドしてくれとお願いしていたのが、ついに実現した。
グラアカさんの練習は大盛況だった。
ここらで格闘技やってる人ってこんなに居たのか!と感動と、その輪に加わりづらい環境に居る事に対するショックを覚えた。
代表の平野さんはじめ、現在、草柔会岩手に所属するタイセイさんともこの時初めてお会いした。みなさん強くて、そして温かい雰囲気だった。
漁が始まったら来るのが中々難しくなりそうなので、休漁中にまたお邪魔しようと思う。
3月11日(金)/午前・シーサイドかろ。午後・ミッツ君と柔術
今日はミッツ君が14時過ぎからであれば練習が出来るというので
午前中は「シーサイドかろ」に行った。
ウチの祖母が入所している老人ホームだ。
実家に帰ってきてから週に一回は顔を出している。
今日はユズルはいなかった。
ユズルとは、当ブログ第11話「レスリング」において俺がレスリングを始める要因のひとつだった同級生で数年後、合宿から脱走して部を休んでいた俺が第52話「田の浜の横山健、レスリングに復帰」において部に復帰するキッカケを作った存在である。
ここ「シーサイドかろ」では理学療法士として働いているが今日は休みのようである。
そしてウチの祖母はいつも通りだった。
いつも通り、半分以上ボケていた。
そのため会話も全く弾まないのだが20分ほど滞在してシーサイドかろをあとにした。
しばらく家でゆっくりしたのち14時過ぎに出発。
少し高台に建っているミッツ君宅の下手から電話してしばらくするとミッツ君は坂を下ってきて無言のまま車に乗る。
ミッツ君は超寡黙だ。キャバクラのソファに立って、もんたよしのりのダンシングオールナイトをかます俺とは180度真逆と言ってもいいだろう。
しかし二人とも内面は超オタク気質なので、格闘技の話のほかに映画や音楽などの話で
車の中では割と喋っている。
いつもこんな感じで我々は山田レスリング道場に向かうのだ。
道場に着くや、柔術着に着替えてストレッチを済ませ
柔術の基本運動であるエビを始めた、まさに
その瞬間だった。
ミッツ君のスマホが突然、激しく鳴った!!
地震!!
…またかよ!!
慌てて帰り支度を始めたミッツ君に促されて
急いで田の浜に戻ることにした。
普段は落ち着いているミッツ君が慌てている姿なんか初めて見たかもしれない。
とりあえず大急ぎで車を走らせながら
「今日はなんつって消防の飲みを断ろうかなぁ」と
断る理由を考えながら田の浜に向かった。
つづく
次回「2011年3月11日14時46分 〜死んだ祖父から生前よく聞かされていた津波の話〜」←読めます。
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この記事を書いた人
岡市 尚士
ブラジリアン柔術黒帯。第17回茶帯全日本ブラジリアン選手権大会優勝。茶帯全日本マスターズ選手権優勝、茶帯全日本ライトフェザー級2位、JBJJF全日本マスターズ選手権マスター1紫帯ライトフェザー級優勝、全日本コンバットレスリング選手権大会/58キロ級3位、レスリング岩手県高総体/52キロ級準優勝、レスリング岩手県民体/56キロ級準優勝、レスリングジュニアオリンピックカップ/48キロ級3位と多彩な実績を持つ。
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