岡市 尚士
草柔会岩手 「プロレス好きのバンドマンが柔術黒帯になるまで/第142話」
ふーサボった、サボった
三週間。文章作成の一切合切を全放棄し、ただ筋トレして漫画を読むだけの日々はお気楽だった。
いっそこのままフェードアウトしてしまおうか怠惰に陥った年明け。あるニュースが日本中を駆け巡った。
年末に投稿した前記事「人生の忘れ物 〜安西先生、バスケがしたいです〜 」で、40歳にして初めてスラムダンクを読んだ感想文を書かせていただいたのだが
なんと、そのスラムダンクの映画化が決定したというではないか!なんてタイムリーな!
これはきっと天からの啓示に違いない!と勝手に解釈しブログのやる気スイッチが入った。
これからのメインテーマは「怒り」と「感謝」だ。
この勢いよ、最終回まで持ちやがれ!
《全4項目》
◼︎SNS要らずの拡散能力「村社会」《1/4》
2010年夏、地元・岩手県山田町にUターンし定置網漁の見習い漁師となって二週間
ようやく車を手に入れた俺は動き出した。
古巣/山田レスリングクラブのコーチ就任
そして、引きこもりの格闘技オタクになってた同級生ミッツ君との柔術の練習である。
山田レスリングクラブの練習時間/17時〜18時30分以外であれば、いつでも道場を自由に使っても良いと上野先生の許可を得ていたため
定置網の仕事から帰ってきた昼過ぎくらいにミッツ君を車で拾って山田レスリング道場に連れて行く
ただ彼自身、格闘技初心者のため当分は週1、2くらい出来れば良いかなくらいの感じで
この俺の一連の動きは
瞬く間にまわりのみんなに知れ渡った。
特に誰に言ったわけではないのに
どっからどうやって知れ渡ったのだ?
まー、いいや。練習仲間を募るためにと思い、帰郷前Twitterという新興SNSのアカウントを作っておいたのだが、田の浜に住んでいればその必要は無さそう。
村全体がTwitterみたいなもの。むしろ好都合だ。
もし良かったら
一緒にやりません?柔術
この俺の呼びかけに
反応した人は
一人もいなかった
それどころか
「いづまで、やってんの?」
………。
「何、目指してんの?」
………。
「はやぐ、やめろ」
そんな声が数件、寄せられた。
◼︎大人の格闘技愛好者は、村では変人扱い《2/4》
どうやら俺は変人らしい。
仮にレスリングの指導だけというなら、まだ分かる
でも自身の練習を、大人になってまで続けていることに対する理解は得られない。
スポーツ…特に格闘競技というのは学生がやるもの
大人になったらパチンコ屋に行くべし
ビールっ腹と、年々やせ細っていく上腕二頭筋
若かりし頃の武勇伝で
後世に対しマウンティング
それこそが大人の在るべき姿
いやいや、、!
どう考えてもおかしいのはアンタらの方だろうが!
大人こそスポーツをやれよ!
…なんて思っていても決してクチにしてはいけない。
こちらマイノリティに向かって投げつけられた石を、投げ返してしまったら最後
亀裂が表面化した先には、村八分の未来が待っている
きっと八つ墓村みたいな事件もこういった延長線上に発生するんだろう
しかし、これはマイノリティに石を投げるクソ野郎が元凶となり、どっちが頭おかしい論争が巻き起こっているので、最初に石を投げた側が100%悪いことには間違いはないのだが
本来なら、どっちも頭おかしくはない
それぞれが、異なる価値観と人権を尊重し、共生していく、そんな村作りを目指して然るべきである。
しかし、そんな理想論なんか笑わせんな。
「村の掟」のようなものが、色濃く残っている田の浜でそんな甘っちょろい空論が通用するはずがねえ。
悔しいけど今はまだダンマリを決め込む時分だ。
くそったれ。いつか、ひっくり返してやるよ。
しかしまあ、そんな村の掟的なものも予想の範疇内。さすが田の浜である。
幼少の頃、当シリーズ第3話あたりで子供心ながらに感じていたガサツな世界そのまんまといったところ
それよりも、予想外だったのは
帰郷前に思い描いていた程度以上に
俺は、格闘技をやりたがっていた。
◼︎二週間ぶりのフル勃起《3/4》
車を手にしたことで田の浜だけでの生活から解放され
格闘技らしいことを大体2週間ぶりにやって、自分でもビックリするくらい興奮していた。
まあ相手が初心者のミッツ君なので一方的に負かす事はなく、力加減を調節しながらではあったけど
引きこもりにしては、やたらフィジカルの強いミッツ君との柔術スパーリングは強度もそこそこで、久々にフル勃起した(精神的にね)
明日もやらない?!
明後日は?!
明明後日は?! …と、まるで童貞を卒業したばかりの高校生ばりにリビドー放出の俺に対し
毎日はちょっと…、、、だけど週に1〜2回くらいならやってみたい、といったスタンスのミッツ君
まあ良いでしょう。
初期段階でしつこく勧誘してしまうと貴重な練習仲間を失いかねないので当面はミッツ君のバリオリズムに合わせることにした
まあどうせ、柔術ジャンキーになれば向こうから求めてくる。それまでの辛抱だ。
しかし俺は、かなり持て余した。
毎日、山田レスリングクラブに教えに行くようにはなったけどカラダがまだ闘いを欲してる。
隣町・大槌町の平野仁代表率いるGRAACAさんに挨拶がてら練習にお邪魔したいんだけど、練習時間が平日遅めなので2時半起きの定置網の仕事に支障をきたす可能性がある。
そこで週末、思い切って
車で出発した。
向かった先は田の浜から100キロ超も離れている
「北上市」
◼︎無人島だと思ったら仲間がいた《4/4》
田の浜から車で2時間ちょい。
北上市に来た。
代々木フォレスト柔術クラブで田口君から伝え聞いた団体名を手がかりにネット検索して
出てきたホームページには、土曜日は紫波町、日曜日は北上市で練習しているとあったので
日曜日の今日、突然思い立って
来てみたは良いんだけど
さっきから北上市内をグルグル回っている…
やっぱりアポ取るなり下調べしてから来れば良かったのだが、いかんせんmixiがSNS絶対王者に君臨していた時代である。
ネット上での情報収集はまだ不確定要素が多く
ホームページに記載されてあるメールアドレスに連絡したとしても「センター問い合わせ」を押しながら二、三日は先方からの返信を待つような気がしたので
ならば行ってしまえ!と
山と合体することも厭わない無鉄砲な性格は
このように時として裏目に出る。くそっ
ガラケーで見るwebマップも見づれえし…
途方に暮れながら、細い路地を入ってみると
あっちの方に″武道場″らしき建物を発見…!!
車を停め、建物の中を覗いてみると
″柔術着″らしき道着を来た人達が数名…!!
「…あのぉ、すいません」
近寄ってみると
それは紛れもなく
阿部宏司代表率いる草柔会岩手の面々でした。
デラヒーバ、オモプラッタ、ニーオンザベリー、スパイラルガード、リバーサル、コブリンヤ、etc…
田の浜ではミッツくん以外は一人も知らないこれらの単語達をよく知ってる人達が岩手県内にいる!!
伝説の藤波辰巳戦後の前田日明の言葉を借りるなら
「寄港する先がなかったUWFが、ある島にやっと辿り着き、無人島だと思ったら仲間がいた」
そのまんまの心境である。
そして田の浜から片道2時間超という移動距離を加算したとしても当時の草柔会岩手の練習日程というのは
定置網の仕事に全く影響のない曜日・時間だったのでその日、俺は即。草柔会岩手への入会を決めた。
そして、それだけではなく
代表の阿部宏司という人間の存在によって
俺の人生はその後、大きく左右されることになる。
つづく
次回「″言われてるうちが花″ってパワハラ関係を継続するために都合良く発明された言葉なんじゃねえのか?!」←読めます。
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この記事を書いた人
岡市 尚士
ブラジリアン柔術黒帯。第17回茶帯全日本ブラジリアン選手権大会優勝。茶帯全日本マスターズ選手権優勝、茶帯全日本ライトフェザー級2位、JBJJF全日本マスターズ選手権マスター1紫帯ライトフェザー級優勝、全日本コンバットレスリング選手権大会/58キロ級3位、レスリング岩手県高総体/52キロ級準優勝、レスリング岩手県民体/56キロ級準優勝、レスリングジュニアオリンピックカップ/48キロ級3位と多彩な実績を持つ。
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