漆原季亮
キックに対するディフェンス
こんにちは!
西日暮里店代表の漆原です。
8月は西日暮里にて、月曜の18:00~23:00、水曜の18:00~23:00、金曜の18:00~23:00、土曜の9:00~18:00、日曜の11:00~20:00、
及び、秋葉原駅前店にて木曜19:00~23:00勤務となっております。
秋葉原新店舗では20:00より、音楽に合わせ、ボクシングの動きで脂肪を燃焼させていく有酸素ボクシングを担当していきますので、興味がある方は是非ご来館下さい!
今月のブログはディフェンスについて書いていきます。
ディフェンスは応用と捉えがちですが、自分は実際に格闘技が上手になる上で、ディフェンスも基礎だと考え、攻撃だけに偏ることなく練習することをお勧めしている、ということを、ディフェンスを題材にしたブログの最初で書きました。
そして、前回、前々回では、パンチに対するディフェンスの種類、その練習方法を紹介しました。
今回は、キックに対するディフェンスの種類を紹介していきます。
キックに対するディフェンスも、身を守る上での考え方は、少しパンチと似ています。
即ち、避けるか、防ぐかです。
真っすぐの攻撃に対しては外角からいなしやすいのもパンチと同様です。
そこに、掴むというディフェンス方法や、押してバランスを崩すというディフェンスも加わります。
パンチと同様、攻撃がこちらに届く前に、パンチや前蹴りで迎撃するのも、攻撃でありつつ、ディフェンスの要素も持っています。これは今回のブログでもある程度省きますが、押すディフェンスの際、軽く触れていきます。
また、掴むディフェンスも出来ると技術の幅が広がり楽しいのですが、今回は都合により省かせて頂きます。
それでは、キックに対するディフェンスを紹介していきます。
①脛で受ける(カット)
カットとは、相手がローキックやミドルキックを蹴ってきた際、相手の脛にこちらの脛を向かい合わせて迎撃するディフェンスです。
キックボクシングの基本的な考え方として、パンチに対しては手で、キックに対しては足でディフェンスするという考え方があります。
※例外もたくさんあります。
理由として、第一に、足に対して手で反応していたら、相手の両手両足を使った全ての攻撃を手で防がならず、ディフェンスが遅れてしまう、ということが挙げられます。例えばローやミドルを防ごうと手を下げたら、パンチが飛んできたとかです。
特にローを手で防ごうと思ったら重心がかなり下に下がります。
総合格闘技ではそのままタックル等に行けますが、キックボクシングではあまり低すぎる重心の位置は基本的には好ましくありません。
第二に、上肢より下肢の方が重量があり骨も頑丈なので、毎回毎回腕で受けてたら腕が壊される、という理由もあります。
試合でも、重たいミドルを蹴られ続け腕が真っ赤になっている選手を時折見ます。
マスの蹴りの重さなら腕で受けてもなにも感じないかもしれませんが、本番ではその何倍ものダメージがあることを想定しなければなりません。
なので、先ず、キックボクシングのマススパーを楽しむ上で、キックのカットは基本中の基本となる、と言えます。
②腕で受ける(ブロック)
上記で、キックは基本脛で受ける、ということを説明しました。
しかし、腕で受けるのがまったくダメかというと、そうではありません。
プロでもミドルキック等を腕で受けるのやり方を基本としている人もいます。
やり方としては、肘を曲げ、腕全体でキックを受けます。
相手のキックが重く、片腕では厳しい場合、反対側も補助として、手のひら側を腕に近づけ、より大きな盾を作ります。
腕だけだと受けられない場合は、足でキックから逃げるようにサイドステップをすると、威力がそれなりに逃がせます。
腕で受けることのデメリットとしては上記で説明したことが挙げられますが、メリットとして、反撃がしやすい(相手の蹴りの重さに負けなければ)ということが挙げられます。
カットしようと思っても、高めのミドルやハイキックなど、カットがしにくい蹴りもありますし、タイミング的に厳しい時もあります。
そんな時、相手に攻撃されても、されたままで終わらず、こちらも返すことが大切です。
それで相手よりこちらの方がより大きいダメージを与えられたら言うことはないので、時にはあえてカットできるタイミングでもカットせず、腕で受けながら反撃を返す場合もあります。
気を付けなければならないのは、まだマスに慣れていない人が、上記のメリット、デメリットや、本番での蹴りの重さを理解せず、なんでもかんでも腕で受け、とにかく反撃を返そうとすることです。それが染みつくと技術の向上は難しくなるので、オフェンスよりディフェンスを優先し、カットで身を守るやり方を身体に染みつかせることをお勧めします。
③手で蹴りを外角から払い、内側にいなす
いなすディフェンスは、主に前蹴りに対して使います。
※ミドルキックに使う場合もあります。
いなすディフェンスは、パンチと同様基本的には相手の攻撃が内側にそれていくようにいなします。
※あえて真下に落としたり、外にいなす場合もあります。その場合、相手はディフェンスされてもこちらの補足と攻撃がしやすくなるデメリットがありますが、こちらも正面からパンチを入れやすいメリットがあります。
いなす手は、相手の蹴りと同じ側の手で行うやり方と、対角側の手で行うをやり方があります。
自分は対角側で行うやり方に慣れていますし、指導でもこちらを主に紹介しています。
理由としては、相手の攻撃を読み間違え、前蹴りでなくミドルやハイキックだった場合でも攻撃をディフェンスできる可能性が高いからです。
やり方は、例えば相手の左の前蹴りが来た際、こちらは左腕を内側に大きく回します。
相手の前蹴りを、手のひら、あるいは腕で横から巻き込むイメージです。
この受けが成功すれば相手の外を取って反撃がしやすくなります。
④片足になっている所を押す
相手が蹴ろうとして片足になっている際、相手の胸や顔、腹、軸足などを押し、バランスを崩させ、蹴りがこちらに当たらないようにする方法です。
膝蹴りなど、相手が近い間合いから蹴ってきた際は手を使います。
前手を使った方が相手への接触が早い為ディフェンスがしやすいです。
相手に圧力がかかった方が押しやすいので、腕はしっかり伸ばし、前に踏み込みながら身体全体で突き飛ばします。
高い場所を押した方が力が掛けやすいので顔か胸を押すといいのですが、練習の際、顔をグローブで押されるのに抵抗がある方も少なからずいると思うので、その場合は胸を押しましょう。
また、相手がミドルキックを蹴ってきた際、軸足や胴体を前蹴りで蹴るやり方も、考え方は同じです。
高い所を蹴った方がバランスは崩しやすいのですが、練習で顔を蹴る訳にもいかないし、胸も痛いし怖いので、お腹で練習するのが無難です。また、高い蹴りは到達が遅いので、間に合わない可能性もあります。
軸足の膝や股関節への前蹴りも到達が早く、バランスも崩させやすいのでお勧めですが、思い切り蹴るのは危ないので注意です。
⑤かわす
最後は避けるディフェンスです。
腕や頭など、高い蹴りが来たら背中を反ってかわします。(スウェー)
お腹の高さの蹴りは、お腹を後ろに引きます。
前足に対する蹴りは、前足を後ろに下げます。
奥足を狙って思いっきり踏み込んでくる蹴りに対し、踏み込まれてから避けるやり方は自分は聞かないので、普通にカットか、近い間合いなので迎撃するかで良いかと思います。
バックステップを使わずに蹴りが避けれると、スタミナの消費も抑えつつ容易に反撃ができます。
また、相手はからぶっているので疲れます。
デメリットとして、フェイントされた際次の攻撃をもらいやすいことが挙げられます。
スウェーしている所でローを蹴られたりです。
しかし、それは他のディフェンス全てに言えることなので、ディフェンスも相手に癖を読まれないよう工夫し考えることが、マススパーでは大切です。
以上、ざっくりとした、キックに対するディフェンス方法の紹介でした!
西日暮里では対人練習をやっている時間が多くあります。
土曜、金曜のテクニッククラスや、土日のグループキックがその典型です。
また、9月から土曜日に、初心者でも入れる内容を意識した選手練を新しく作る予定です。
攻撃だけでなく、ディフェンスの基本を覚えられれば、安全にマススパーが楽しめます。
強度は各々で調節すればいいので、事前にコミュニケーションを取ったり、レベルを合わせれば、初心者でも楽しく出来ます。
そして、マススパーは脂肪燃焼効果も高いので、ダイエットが目的の方にもお勧めです。
自分の時間でも、言ってもらえれば、実践的な練習をやっていきますので、上手にマスまで楽しめるようになりたい方は、是非西日暮里に来て下さい!
※西日暮里も全時間でそのような練習をしている訳ではないので、ご注意下さい。
次回は、キックに対するディフェンスをテーマにしていきたいと思います!
・今月のブログ
①ディフェンスも基本!⇒https://tkdj.net/news/archives/27822
②パンチへのディフェンス⇒https://tkdj.net/news/archives/27937
③パンチに対するディフェンスの練習方法⇒https://tkdj.net/news/archives/28194
④キックに対するディフェンスの種類⇒https://tkdj.net/news/archives/28368
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この記事を書いた人
漆原季亮
生年月日・・・1989/3/2 出身地・・・東京 格闘技の経歴、戦績、タイトル・・・ 少林寺拳法4年、キックボクシング5年。戦績 アマチュア:6戦5勝1敗 プロ:1戦1敗
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