岡市 尚士
柔術デビュー戦!ボーダレスカップ・映像あり 〜2009年は柔術で勃起できんのか?!〜 「プロレス好きのバンドマンが柔術黒帯になるまで/第134話」
ブラジリアン柔術の試合において、三沢光晴ムーブを繰り出したかと思えば
また、ある時の試合では
「相手がワルツを踊ればワルツを、、
相手がジルバを踊ればジルバを、、
相手が柔道なら柔道を、、」
…と名レスラー/ニック・ボックウィンクルの名言に付け加えた名言を残してマットに向かっていき
柔道出身の相手に豪快に投げられていた黒田先輩始め柔術で勃起してるチームホージャマシャードの先輩方が試合にガンガン出まくっている様子を見ていると
バンドによってインポになってしまった俺の股間が、なんだかムズムズしてくるので(くわしくは前記事「バンドでインポになってしまった俺の心よ!柔術で勃起しろ!」参照)
「俺も早く勃起したい!」
そんな諸々の精神的な勃起≒インポ問題の瀬戸際で
ブラジリアン柔術を始めてまだ4ヶ月しか経ってませんけど思いきって
先に参戦表明していた新井孝太郎先輩/酒井峰之先輩/石田浩先輩/向後正彦先輩/ニセ先輩のあとを追い
大会エントリーした、俺にとっての柔術デビュー戦「BORDERLESS CUP」が2009年1月に開催されました。
《全6項目》
◼︎結局一回しか開催されなかった「BORDERLESS CUP」《1/6》
普通、ブラジリアン柔術の大会っていったらBJJFJ、JJFJ、SJJJF、などの柔術連盟が開催するのが一般的なんですけど
今大会BORDERLESS CUPの主催者は「ボーダレス・プロジェクト」という団体さんで
しかも協賛として横浜市がついていた関係上で予算が豊富だったのか、普段のブラジリアン柔術の大会では配布されることのないパンフレット(トーナメント表が載ってる)も配布されたりして
しかも会場は普段ブラジリアン柔術の大会として使われることのない「横浜文化体育館」
横浜文化体育館といえばプロレスファンにとっては、88年8月8日のゾロ目年月日、アントニオ猪木45歳が弟子・藤波辰爾の持つIWGPヘビー級選手権に挑戦し60分フルタイムで引き分けられた試合はじめ、数々の興行が行われた″聖地″としてあまりにも有名で
そして個人的には、高一の頃レスリング部を脱走する直前出場した「ジュニアオリンピックカップ」が開催されたのも、ここ横浜文化体育館
そしてコーチガリーの一枚目のアルバム「コーチガソー」をレコーディングしたのは体育館裏手のスタジオ
誰もが覚ているであろう柔術デビュー戦が俺の場合、そんな個人的に所縁のある横浜文化体育館で
しかも大会名が「BORDERLESS CUP 2009」と銘打たれていることから、おそらく2010以降の開催も視野に入っていたとは思うんですけど
結局、一回しか開催されずレアな大会になったことも手伝って記憶の鮮明さも、ひとしおです。
そんな、デビュー戦当日
横浜文化体育館に向かおうとJR関内駅を降りた辺りで「あの、すいません。横浜文化体育館に行きたいんですけど、どこか分かりますか?」と
いかにも「試合に出ます」と言わんばかりのリュックを背負った他の道場の方から声をかけられまして
駅から会場まで一緒に行ったんですけど、歩きながら今日出場するカテゴリーを聞いたら紫帯だって言うのですよ。
俺、それ聞いて思っちゃいました。
万が一今日負けたとしても、紫帯巻いてる時点で勝者じゃないですか!って
白帯でガッチガチに緊張してる俺には紫帯のその方がなんだか余裕そうに見えて内心羨ましかったですね。
◼︎自分が一番緊張しているって錯覚してしまう不思議な現象《2/6》
なんなんですかね、この現象。
みんな同じように緊張してるんですよ。
でも紫帯あたりになれば精神的にも余裕だろうから、勝ち負けの恐怖にここまで襲われることも無くなるのかなぁって勝手に想像してましたけど
とんでもない。俺このあと100試合以上しましたけど紫帯どころか茶帯、黒帯になっても緊張が緩和されることはありませんでしたから
「色帯巻いてる時点で勝者だ」って白帯の頃に抱いていた謎の思い込みは一体なんだったんですかね。
緊張してんのは、みんな一緒だ!
…って、当時の俺に言ったとしても「どうせ嘘だろ」って思ってしまいそうな「自分が一番緊張している」と錯覚してしまう不思議な現象。厄介ですよね。
そして、それにしても俺の出るプルーマ級(ライトフェザー級)は
なんで、こんなに人が多いんじゃ!!
アダルト白帯プルーマ級は、なんと総勢17名のビッグトーナメント
なんと同じトーナメントに山田大聖選手(現/OOTA DOJO所属)の名前が!!
◼︎試合だと白帯の方が色帯より強く見えてしまう不思議な現象《3/6》
幸いにも俺はシード山だったので自分の初戦の相手が決まる試合を観れたんですけど
つ、強えぞ、、
俺が初戦で闘う相手
…ていうか、白帯みんな強そうに見えるぞ…?!
さっき行われていた茶帯の新井さんvsエクストリーム柔術アカデミー平尾悠人選手(数年後グラップリングで試合させてもらうことになる)の試合なんか
観ましたけど正直何をやってるか全く分からなかったんですよ。
そんな茶帯達の何をやってるか分からない試合より、俺の初戦相手の方が白帯なのに強く見えるこの不思議な現象っていうのは
「白帯はディフェンスに穴があり過ぎるので、お互いの技が決まり易い」っていうカラクリによる目の錯覚なんですけど
そんな事、まだ分かるはずもなく
新井さんより強く見えてしまう視覚効果がもたらしたその恐怖に試合前は襲われていたので
「ぶっ殺してやる・・」そう奮い立たせでもしないと押し潰されそうで、もしもこれシャブが合法だったら間違いなく手を出してるだろうなって気持ちで臨んだデビュー戦がこちらです。
◼︎粗過ぎるデビュー戦《4/6》
「ぶっ殺してやる・・」と相手を静かに見つめる私。レフェリーはなんとエジソン籠原
結果から言いますと
大量に得点を獲得した末、腕十字で一本勝ちでした。
その俺の柔術デビュー戦の試合動画を向後さんが最近Facebookに投稿してくださっておりましたので久々に見たんですけど
粗過ぎる!!ツッコミどころ満載です。
せっかくなので向後さんが投稿してくださった動画をそのまま転載させていだきます。
見てやってください!
これが俺の柔術デビュー戦です。
(※容量の関係上、動画を2つに分割しました)
セクション1
(クリックでそのまま見れます→)
タックル→場外、スタンドから再開またタックル、雑なパスガード、バック
セクション2
(クリックでそのまま見れます→)
バック、マウント、腕十字失敗、スクランブル、雑な抑え込み、マウント、腕十字
デビュー戦を勝てて師匠TJ先生も満面の笑みです。
ところでこの試合動画をご覧いただきまして、どこがツッコミどころなのか分かりました?
◼︎自分のデビュー戦から柔術の真髄を考える《5/6》
俺正直、青帯になったあとですらこの動画見返してもそのツッコミ所が全く分からなかったんですけど
かなりしばらく経ち茶帯になったあと震災で紛失していたこの動画を石田さんにDVDに焼き直してもらい久々に見返してようやく分かりました。
雑過ぎるんですよ。
パスガードと抑え込みが
特徴的なのが、タックルでテイクダウンしたあとすぐ胸と胸を合わせて抑え込もうとしてますね。
腰がスッカスカなので相手も脚で絡もうとしてます。
結局パスガードが成功したみたいになってますけど、これは単にフィジカルで勝っただけでテクニックでもなんでもないです。
そして中盤スクランブル後、相手のハーフガード?に対しての抑え込みもやはり胸と胸を合わせるのに必死で腰がスッカスカ!
ハーフガードの相手に対しては「エビ出来なくさせるために真上を向かす目的で腰を殺す」というのが現在俺の考えるハーフガードへの抑え込み論なんですけど
もちろん、そんなこと知る術もないデビュー戦の動画を見ながら「相手!何やってんだよ!腰がスッカスカだぞ!エビ出来るスペースあるぞ!」って対戦相手に感情移入しちゃいましたね(笑)
だから、この試合の勝因というのは
せっかくエビが出来るスペースがあるのに、ついついブリッジで反撃してしまった相手側の些細なミスと、俺のフィジカルの化学反応によるところが大きく
柔術のテクニック的な要素なんかひとつもないです。
つづく「二戦目」も似たような展開で
一本勝ちこそ逃したものの大量得点差で勝ちました。
しかし、こんなフルパワー全開ガチガチの闘い方は、いずれ「柔術の壁」にぶち当たります。
そして、その壁は
つづく準決勝で早速、出現しました。
◼︎のちの運命を変えた準決勝《6/6》
迎えた準決勝
全力フルパワーで2試合を闘い終えた後遺症でかなりガス欠気味なんですけど作戦は変わらず
試合開始早々タックル
…が!
待ってました!と言わんばかりのクローズドガード
…タックルにより一応2点は取れたけど
さて、こっから5分間どうすればいいやら…
練習でも上手くいったためしがないクローズド割りが試合で出来るわけもなく
モゾモゾしているあいだに
古典的な技・シザースイープで鮮やかに返され
一本負けだけは何とか逃れたものの
2-6で散りました…
先輩達からはデビュー戦で2回勝ってからの銅メダルは大したもんだと讃えられましたけど
喜びよりも、これから先、ブラジリアン柔術を続けていく上での不安しか残りませんでした。
仮に優勝出来てれば「よし、これからもこのスタイルで行こう!」ってなもんですけど
白帯の準決勝でつまづいてる程度では、このファイトスタイルも先が思いやられます。
さぁ、これからどうしよう…
いやいや、課題は明確になっただろ!
パスガード練習するしかないだろ!ってところなんですが
果たしてそうなんでしょうか
この雑なパスガードを全力フルパワーでやることしか思いつかない、この思考回路の延長線上に
新井先輩のような腕力に頼らない超重心型パスガードがあるんでしょうか?
今回の柔術デビュー戦まで進めてきたこの航路が
実は霧の発生しやすい海域だった…
…そのように思えてなりません。
このままの航路で柔術を続けていたら
いつか″遭難″して「あー!もう柔術なんかやってらんねー!」ってなりそうな悪い予感がしないでもない。
しかし幸い、ここは海でも山でもない
「柔術」だ。考え方次第でいつでも振り出しに戻れる
せっかく、あと少しで柔術で勃起できそうだったけどここは仕方ない
一旦、白紙に戻そう。
遭難して再起不能になるよりはマシだ。
そうだ!
こういう時は発想を180度真逆にしてみると良いって俺の勘がそう言っている。
パスガードを前に絶望感を抱いているのであれば
パスガードを前に絶望感を抱かせる側になればいい!
猪木アリ状態の″アリ目線″じゃなくて″猪木目線″になれば良い!
そのために必要なものは…?!
いや、
むしろ要らないものを見つけた…
…タックルだ!
柔術デビュー戦で猛威を奮ってくれたタックル
タックルをやるからどうしてもパスガードを前に絶望を抱いている側の目線になってしまう
よし決めた!
今日からタックル捨てる!
一番の武器だけど
遭難して再起不能になるよりはマシだ。
グーにこだわって試行錯誤しても結局はグーのまま
永遠にパーには勝てない
発想を変えろ!自分から寝ろ!
今日からタックルもパスガードも一切やるもんか!
これが
勃起への第一歩でした。
精神的にね
つづく
次回「バックボーンのレスリングを捨てた俺が柔術で勃起する第一歩を踏むまで 」←読めます。
動画協力/受け手・村上嘉隆、カチヨウチパイセン、撮影・石井大規
映像提供/向後正彦
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この記事を書いた人
岡市 尚士
ブラジリアン柔術黒帯。第17回茶帯全日本ブラジリアン選手権大会優勝。茶帯全日本マスターズ選手権優勝、茶帯全日本ライトフェザー級2位、JBJJF全日本マスターズ選手権マスター1紫帯ライトフェザー級優勝、全日本コンバットレスリング選手権大会/58キロ級3位、レスリング岩手県高総体/52キロ級準優勝、レスリング岩手県民体/56キロ級準優勝、レスリングジュニアオリンピックカップ/48キロ級3位と多彩な実績を持つ。
カテゴリー/タグ
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2024.12.22 インストラクター46
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2024.12.22 インストラクター171
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2024.12.21 インストラクター154
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2024.12.21 インストラクター185
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2024.12.21 インストラクター197
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