経済評論家の上念司さんと、

『RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2017 バンタム級トーナメント 1st ROUND -夏の陣-』

を観戦に行ってきました。

元プロ格闘家目線で観戦記を書きたいと思います。

▼第1試合　93kg契約（ライトヘビー級）　1R10分・2R5分
×テオドラス・オークストリス（リトアニア／ウクメルゲ柔道スポーツクラブ）
〇カール・アルブレックソン（スウェーデン／パンクラスジム・スウェーデン）肩固め

リトアニアの狼テオドラスがほぼ寝技ができず、カールの方はちゃんと寝技とMMAができている感じで、だいぶ実力に差があったのかなと。

▼第2試合　女子57kg契約（肘有り）　5分3R
〇真珠・野沢オークライヤー（米国／フリー）腕ひしぎ十字固め
×シーナ・スター [Sheena “Star” Brandenburg]（米国／フューズMMA）

野沢直子の娘で注目をあびている真珠の日本デビュー戦。煽りVでの前戦の試合の模様だと、マウントからの肘攻撃など普通に上手な印象。相手のシーナは、金髪の紙を青く染めて、キャラで選ばれた感じ。試合は、真珠が打撃で優勢的に攻めて、テイクダウンからパウンド連打で腕十字フィニッシュ！シーナの実力が疑われけれど、真珠・野沢ちゃんとMMAできていました。ぜひ次はｖｓ日本人と観たいな！

▼第3試合　RIZINバンタム級（61kg）トーナメント一回戦　5分3R
×石橋佳大（Duroジム／修斗環太平洋バンタム級王者）
〇カリッド・タハ [Khalid Taha]（ドイツ／Combat Club Cologne）膝蹴り→パウンドKO

修斗環太平洋バンタム級王者の石橋、今回出場の日本人選手では最も無名で修斗の世界王者が空位なので繰り上げ当選的な出場か。対するカリッドは、上半身が異常にビルドアップされて力がありそう！試合は、石橋がすぐテイクダウンして得意のバックの体勢に。石橋は、普段ならここからチョークスリーパーを極めるはずだが、どうにも決められない。初の大舞台で慎重になってるのか、カリッドのディフェンスが上手いのか、力が強いのか。腕十字に移行も極めきれずラスト30秒で立ち技になると、カリッドは打撃で反撃！修斗では犯則の4点膝から、パウンドでKO勝ち！うん、カリッド生物として強い！その差が出た試合！

▼第4試合　RIZINバンタム級（61kg）トーナメント一回戦　5分3R
〇大塚隆史（T GRIP TOKYO／DEEP＆WSOF-GCバンタム級王者）判定勝ち
×アンソニー・バーチャック（米国／10th Planet Tucson・Luta Elite MMA）

大塚がテイクダウン狙い、アンソニーがそれを防御するという流れで膠着した試合。アンソニーの腰が思ったより重く、大塚が自分の試合ができていない印象。こうなると武器の無い大塚は厳しくなるのかな。お客様を置いてけぼりにして判定決着！何度かのテイクダウンで印象づけた大塚の判定勝ちながらも、ドローがあればドローな内容。

▼第5試合　女子49kg契約　5分3R
×キャシー・ロブ [Cassie Rob]（米国／303トレーニングセンター）
〇山本美憂（KRAZY BEE）判定勝ち

2連敗崖っぷちの美憂は、テイクダウンで優勢に攻めるも、レスリングの癖からか、上半身のみつけて下半身を上げて抑えてしまう体制が多い。本来は上半身を上げて逆の姿勢が望ましいのだが。こうなると下からの腕十字や三角締めの格好の餌食になるのだけど、キャシーの腕十字をパワーで防いでなんとか凌いで判定勝ち！もう少し寝技の強い選手になると厳しい印象！今後は、下からの腕十字と三角の防御を徹底的にやったら良いと思う。もうしてるけど、試合になるとレスリングの癖が出てしまうなら厳しいけど。

▼第6試合　70kg契約　1R10分・2R5分
×北岡　悟（パンクラスイズム横浜／DEEPライト級王者、パンクラス2位）
〇矢地祐介（KRAZY BEE／パンクラス・ライト級6位）スタンドパンチ連打KO

1R、北岡が暴れる矢地を強引にテイクダウン、そこから寝技で削る。このまま10分間削り続けられればよかったのだけど、矢地はコーナーに移動して強引に脱出。スタンドの攻防では、矢地が北岡の顔面にパンチを当て続けるも、顔面防御かのごとく北岡は前に出続け1Rは終了！2Rもテイクダウンをしようと追う北岡、パンチを出しながら逃げる矢地の展開でこのまま終わるかと思いきや、2R後半、矢地のパンチが効いたか北岡の動きが止まる。ラスト12秒のところ矢地の右ストレートが当たったところで、レフリーストップ！矢地強い！格闘家的なフィジカルが強いな！

ここで休憩で、バンタム級トーナメントに石渡伸太郎の参戦が決定！あとはZSTの金ちゃんこと初代戦極フェザー級王座の金原正徳が参戦してくれれば最高です！

▼第7試合　MIXルール　57kg契約　5分2R
〇那須川天心（TARGET／ISKAオリエンタル世界＆RISEバンタム級（-55kg）王者）左ストレートKO
×才賀紀左衛門（Me,We）

2連敗の才賀がMIXルールで那須川と対戦！1Rがキックボクシングルールで、なんとか2RのMMAルールまでもってくれ！との願いもむなしく、テンカオに左ストレートを合わせられて失神KO！那須川天心凄すぎる！試合は、KOで盛り上がったので良かったけれど、MMAのリングでキックボクシングで試合決着させてしまうと、キックボクシングの方が面白いじゃん！？となりそうな予感がして、やはりMIXルールはしない方が良いなとの感想。

▼第8試合　女子88kg契約（肘有り）　5分3R
〇KINGレイナ（フリー）判定勝ち
×レイディー・タパ（トンガ／Gym-O）

レイナ、レイディーのパンチを顔面防御で受けつつ、何とかテイクダウンも、最後腕十字を極めきれず判定勝ち！一本勝ち出来た相手だけに、何故打撃に付き合ったのかは不明！試合後のマイクも意味不明！もしくはシュールな笑いなのか？

▼第9試合　女子120kg契約（ヘビー級）　5分3R
△ギャビ・ガルシア（ブラジル／キングスMMA/チーム・アライアンス）ノーコンテスト
△オクサナ・ガグロエヴァ [Oxana Gagloeva]（ロシア／グラディエーター・ファイトチーム）

両方デカい！それだけで金が取れる！試合は、ギャビの指が偶発的に目に入りレフリーストップからのノーコンテスト！オクサナは痛くなく早く試合を終わらせたかったのでは？と疑ってみる（苦笑）

▼第10試合　120kg契約（ヘビー級）（肘有り）　5分3R
〇アミール・アリアックバリ（イラン／アメリカン・キックボクシング・アカデミー／RIZIN無差別級トーナメント’16準優勝）右ストレートKO
×タイラー・キング [Tyler King]（米国／コナーズMMA）

両方デカマッチョ！

▼第11試合　RIZINバンタム級（61kg）トーナメント一回戦　5分3R
堀口恭司（アメリカン・トップチーム／元UFCフライ級3位、元修斗世界フェザー級（60kg）王者）
所　英男（リバーサルジム武蔵小杉 所プラス／DREAMバンタム級（61kg）日本トーナメント’11優勝）

日本人では圧倒的な強さを持ちUFCでタイトルマッチ経験もある堀口に、戦うフリーター（HERO’S参戦当時は既にフリーターでなかったという噂もあるけど笑）所英男が挑戦の図式！果たして所はどこまで持ちこたえることが出来るだろうか？試合は、堀口が日本拳法仕込みの縦のステップからすごいスピードで打撃を繰り出す展開に。所なんとか逃げるも、堀口の右フックでダウン！そこから堀口のヤバイパウンドで失神、堀口圧倒的なKO勝ち！実は日本人でパウンドでKOできる人は少ない！それができる堀口の強さを肌で感じた一戦！あと、堀口に判定まで行ったDEEP王者の元谷も強いんだけどなとつくづく思いました。

【総感】そんなこんなで、ジャスト19時に試合は終了でペーストとしては良かったです。客入りはほぼ満員で、会場では那須川天心人気を感じました。試合としては、堀口ｖｓ所、那須川ｖｓ才賀は素晴らしいKO勝ちが、北岡ｖｓ矢地、石橋ｖｓカリッドではMMAらしい寝技を凌いで逆転KO勝ちが見れて盛り上がったかなと。その他の試合は、MMAとしてはもうちょっとの内容で…（苦笑）

最後に、会場では、レジェンドファイターのエンセン井上さんと、中井祐樹さん達と写真を撮りました。

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