上念 司
鍵を付けたり、警備会社と契約すると泥棒が入りやすくなるという奇妙な論理
今朝、twitterでこんなことつぶやいてみました。
そしたら、夕方には約1900回リツイートされてました。
思った以上にバズってびっくりした!
これって要するに、「武装すると狙われる」ってことです。
言い方を変えれば、こんな感じです。
・ドアに鍵をかけたり、警備会社と契約したりすると泥棒に入られやすくなる。
・体が大きくて強そうな人は強盗に襲われやすくなる。
そんなバカな話ってあると思います?
どう考えてもこれは「奇妙な論理」。いや、トンデモ論ですね。
もちろん、歴史上は武装した国より、非武装の国の方が狙われます。
当たり前です。
例えば、チベットは中国共産党に対して無防備だったので、侵略されて併合されてしまいました。
日本も戦後、非武装だったがために竹島を韓国に盗られ、北方領土をロシアに盗られましたね。
オスマン帝国が崩壊して弱体化したら、即座にギリシャは侵略しましたよ。
もちろん、武装して攻撃されるケースも皆無とは言えません。
現に、いま北朝鮮が核武装しようとしているがためにアメリカから攻撃されそうになってます。
とはいえ、グアム沖にミサイルぶち込むとか言ってたら攻撃されても当然ですよ。
挑発しすぎ。
でも、アメリカがやろうとしていることは、北朝鮮の核武装が完成する前にあらゆる手段を使ってそれをやめさせることです。チャイナのように完全に核武装してしまったら手が出せませんから。
逆に言うと、アメリカですら核保有国には手が出せないんです。やっぱり武装した方が戦争しかけられる可能性はかなり下がりますね。ということは、北朝鮮のケースにも武装すると攻撃されるという奇妙な論理は当てはまらないということになります。
攻撃には当然相手の反撃が伴うわけで、反撃の代償が大きすぎるとき攻撃側は思いとどまるんですよ。
これは核戦略における抑止効果と同じです。
先制攻撃しても相手の核ミサイルを潰しきれなければ反撃によって自国も滅びる。だから、攻撃するメリットがない。
戦争は力の均衡によって抑止されるんです。
憲法九条の条文を何度唱えてもそんなもんで説得されるバカは日本のお花畑のパヨクぐらいですよ。
ところが、未だにこの奇妙な論理を振りかざして「運動」している人たちがいるんですね。
産経新聞にこんな記事がありました。
【北ミサイル】ミサイル着弾想定の避難訓練に反対する人々 どんな人たち? 「訓練を行うことは戦争に人々を動員すること」 「北朝鮮を刺激する」 – 産経ニュース
http://www.sankei.com/world/news/170806/wor1708060024-n1.html
謎の左翼団体が北朝鮮のミサイル着弾訓練に反対しているそうです。
その理由は「武装すると狙われる」という奇妙な論理そのもの。
避難訓練をすると北朝鮮を刺激するからダメなんだって。
じゃぁ金正恩の言いなりになれば攻撃は回避できるわけ?
自国民を大量に粛清して殺害した独裁者の言いなりになれと?
これこそ人権侵害ですよ。
憲法遵守の精神はどこいった?
本当に奇妙な人たちですね。
みなさんも、こういう人たちに欺されないようにしましょう。
歴史の教訓は、
武装すると攻撃されない
です。
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この記事を書いた人
上念 司
経済評論家 著作:『経済ニュースのウソを見抜け http://a.r10.to/hpY7cY 』 『売国経済論の正体(徳間書店)』『日本は破産しない! (宝島社)』 『「日銀貴族」が国を滅ぼす(光文社新書)』『デフレと円高の何が「悪」か(光文社新書)』 他
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