高田馬場道場の玄関にはインストラクター紹介のラベルが貼ってありまして。私のラベルにはタイトルの文言「柔術は心にポッカリ空いた穴を埋めてくれます。」って書かれています。
書かれています、っていうか自分で書いたんですけど。これは佐々木さん(高田馬場道場長)に促されてパパッと勢いで作ったものなんですが勢いで書いた割には仲々良いフレーズだなと、我ながら思ってたんです。しかし時というのは恐ろしいもので、書いてから一年近く経ってみますと。
おいおいそりゃお前の事だろと。もう一人の私からつっこまれてる気がしてならない。
もしもブラジリアン柔術がカルト教団ならば俺は相当な信者ですよ(笑)昨年2015年は練習回数286回。スパーリング本数2189本。でしたから。
相当狂ってるな。
そう思った方。
絶対正常な感覚です。
じゃあ柔術を始める前、一体どんだけの穴が心に開いてたんだ。今日はその事を書きます。手短に。
高校から29歳までバンドやってまして、その頃は私にとってバンド=人生そのものでした。全バンドマンがそうだとは言いませんが。少なくとも月2、3回ライブやって、たまにレコーディングしてCD発売してワゴン車で各地をツアー回って。ぐらいの活動規模になればほとんどの人がNO BAND NO LIFEだと思います。
誰しもが最初は売れたい。うまくいけばタワレコやらHMVやら全国流通。でも買ってくれる人が少ない。売れない!
そこからです!真価が問われるのは。
売れなくても働きながらでも良い。どんなカタチであれバンドは絶対やめない!
そうなれれば本物です。やめた時点でただの元バンドマン。
私は残念ながら後者でした。
10年近く売れない現実に葛藤を重ね。その腹いせに事務所やお客さんに内緒で作った極秘バンドで1年間散々暴れたあとの私にはもう気力が残っておりませんでした。
思い起こせば高校の頃、法事で親戚一同が集まった時。私の進路の話になり、ほとんどの大人から「絶対公務員になった方がいいよ!せっかく商業高校通ってるんだったら資格もたくさん取れるだろうし」と言われて。
「人生が二度あるなら皆の言う事を聞いて公務員目指します。でも人生は一度しかないからバンドマンになります」と船木誠勝の名言をまんまテンプレ引用して皆を黙らせたけど。
本当に人生一度しかなかったね。
20代もう二年きったけど結局何も残らなかったね。
そんな時です!
ブラジリアン柔術と出会ったのは。
私がラッキーだったのは、これがたまたま柔術だったって事。
もしこれがマルチ商法(連鎖販売取引)ならば。今頃、街コンとかで知り合ったばっかの人の部屋に押しかけてカバンからピカピカの鏡を取り出し、靴墨なんかで汚して、A社の洗剤と当団体のを比較しながら実演してたかもしれないし。
もし某宗教団体ならば教祖様の著書や映画のチケットを嫌がる知人に無理矢理プレゼントしてたかもしれないし。
本当にたまたま柔術だったってだけで。そのくらい20代という貴重な時代を棒に振るった、いや捧げた代償はあまりにもデカかった。それはそれは大きな穴でした。
しかし宗教としてのブラジリアン柔術。悪くない。
いや駄目だ(笑)!!
どうか柔術はホドホドに。怪我の無い範囲でライトに楽しむのが一番。
私なんかは取り返しのつかないパターンですから。参考にしないでください。
そもそもね。心にポッカリ空いた穴なんて無い方が良いに決まってるんですよ。
晴れやかな朝。なんて気持ち良いんだ。家族と朝食。今日も笑顔で行ってらっしゃい。ニコニコ元気でお仕事頑張るぞー!みんな毎日ありがとう!ハッピーライフ!
みたいな人生。送れてる人いるのかな?パパ。ママ。どう考えても人生はイビツっす!昼柔行って来ます!ハッピーライフ!
この記事を書いた人
岡市 尚士
ブラジリアン柔術黒帯。第17回茶帯全日本ブラジリアン選手権大会優勝。茶帯全日本マスターズ選手権優勝、茶帯全日本ライトフェザー級2位、JBJJF全日本マスターズ選手権マスター1紫帯ライトフェザー級優勝、全日本コンバットレスリング選手権大会/58キロ級3位、レスリング岩手県高総体/52キロ級準優勝、レスリング岩手県民体/56キロ級準優勝、レスリングジュニアオリンピックカップ/48キロ級3位と多彩な実績を持つ。
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