妻と娘が一緒に映画に行くとから、夜は自由にしていいよと言われた。
私は勤務後、知人と少しお酒を飲む事にした。
飲んでいる様子の写真を１枚妻に送信。
いろいろな事を話し、あっという間に時間が過ぎていく。
ふとスマホを見る。
LINEの電話が数十件、同時に電話の着信も数十件かかっていた。
妻からだった。
すぐに折り返した。
繋がったと思ったら、切られる。
これは、なんだ、、、ヤバイ、、
私は再度電話。
また繋がったら切られた。
何度やっても同じだった。
これはまずい。
なんかまずい気がする。
私は理由は分からないけどLINEで謝罪。
即既読。
返信は来ない。
私は自宅に帰る事にした。
電車の中であらゆる想定をする。
しかし、今更どうする事もできない。
自分自身の乱れを沈めるしかない。
何があっても、起きること全て自分の糧。
何をされても全て受け入れるしかない。
玄関前に着いた。
ドアに鍵は２つ着いてる。
２つの鍵を開く。
扉を開こうとすると、ガンと音が鳴った。
チェーンロックが着いていた。
まじか、、心の中で呟く。
中は電気が消えている。
妻に電話をする。
応答はない。
とりあえずLINEで帰った事を伝える。
私は暗闇の部屋を数分間眺め続けた。
しばらくするとリビングの扉が開き、妻が出てきた。
妻はニヤニヤ笑いながら、閉め出させれた私を見ている。
「開けて下さい」とお願いしたが、妻は動かずニヤニヤと笑う。
数分膠着が続く。
私はあきらめる事にした。
扉を閉めて、夜空を眺めた。
とても小さな事。
何が起きてもこの空の下では大したことではない。
瞑想する。
瞑想しながら自分の脳波を沈める事に専念。
この意識が勝手に感情を作る。
そしてこの意識は、
過去のもので、現実は見ている事ではない。
今、現実は、夜空が綺麗、風が心地よい事だけ。
呼吸をする。
特に吸うことに専念。
未来への不安を無くす。
どうでも良くなってくる。
仕方ない。
スマホゲームして遊ぶ事にした。
少し時間が立つと、チェーンロックを外れる音がする。
私は扉を開けようとするが、今度は玄関の鍵がかけられていた。
２つある鍵を１つ開ける。
もう１つ開けようとすると、さっき開けた鍵が閉められる。
鍵開けのループ？
私は左右の手で一つ一つ鍵を持ち、一気に開ける事にした。
扉の向こうから「あっ」という声が漏れる。
扉を開き玄関に入る事ができた。
玄関には入ったが、その先に入る事はできない。
妻が玄関を防ぐ。
帰る事が遅くなった事を詫び続けた。
妻は無言で私を小突いてくる。
妻の小突きは、ほぼ発勁。浸透系。
特質なく正に暗殺者のような挿し方で突く。
受ける対応が難しい。
私が学んだ事を平然とできる妻。
これも数分続く。
私は先ほどの瞑想を思い出す。
あきらめよう。
このまま玄関に住もう。
きっとご飯はくれると思うし、
毎日玄関で寝るのも面白いかもしれない。
拒むより楽しもう。
「俺、玄関に住むよ。」
そのまま寝ようとしたら、止めてくれた。
怒っていた理由は、何時に帰るかLINEがなかった事。
娘とお風呂入る約束していたのに忘れていた事。
この２つだった。
ごめんなちゃい。
美味しい物を買ってくれれば、家に入れてくれると言われたので、
夜空を楽しみながらコンビニ買いに行く。
毎日、心のざわめきがトレーニング。
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この記事を書いた人
千葉明寛
武術と軍隊格闘術を勉強しています。皆様の役に少しでも役に立ちたいと思っています。
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