漆原季亮

漆原季亮

2017.08.24

解剖学から見た、ストレートの際の体軸

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今回はパンチを打つ際、自分の体軸をどこに置くかというお話です。
前回のブログに引き続き、今回も分かりやすく、右ストレートを例題にあげます。

右ストレートを打つ場合、軸の置き場を大雑把に分けると、左足の上(左股関節の上)に乗せるパターンと、中央に乗せたまま打つパターンがあります。

どちらも下半身から骨盤の回旋を通し上半身へ力を連動させることが大切ですが、骨盤の回旋を意識した際、どこに軸を持っていくかで行われる運動が若干異なってきます。

それでは先ず、骨盤周囲の骨格や関節を立体的に把握してみましょう。

骨盤は左右の大腿骨の骨頭(丸い球状のところ)の上に乗ってます。

ここが股関節です。

骨盤は寛骨(腸骨、坐骨、恥骨)と仙骨、尾骨で構成され、仙骨の上に脊柱が続きます。

続いて、骨盤の回旋を図で説明します。

(図は前を向いている人の骨盤の動きを頭上から見たものです)


①中心で打つ場合の骨盤の回旋⬇︎

②前の股関節に乗せた際の骨盤の回旋⬇︎

中心で打った場合は右の上前腸骨棘(骨盤の先端で、出っ張っているところ)が前に出る代わりに、左の上前腸骨棘は後ろに下がります。

一方、左の股関節に軸を乗せ回転させる場合、左の股関節が動きの軸となるので、①に比べ、大きく右の上前腸骨棘が前に押し出されるのが分かると思います。元々重心を前に移動させているのと合わさり、パンチが遠くまで伸びるのです。

また、骨盤自体はそもそも仙腸関節しか動きが起こらず、仙腸関節も大きな可動範囲は持っておりません(成人では特に)。なので、骨盤の回旋は、概ねに股関節で行われます。大腿骨頭という球の上で、上に乗っている骨盤がコロコロ回るイメージです。

(仙腸関節の動きを意識するのも大切ですが、先ずは股関節の動きを意識した方が、個人的にはスムーズに骨盤の回旋を意識しやすいかと思います)

中心に軸を残した状態での回旋は、大袈裟に言ってしまえば右の大腿骨頭を押し出すため、左の大腿骨頭を下げている状態です。この左足で下げる力が強過ぎると、前への推進力を殺してしまうので要注意です。その場合、だいたいの人は前足の膝がまっすぐ伸びてしまっています。そうならないために、中心で回旋する場合も左の骨盤はなるべく下げないことを意識しましょう。右の腸骨を左の腸骨にぶつけにいく(実際には、仙腸関節が多少動く程度で、そんな動きは大きく起こりませんが)イメージです。

一方前足の股関節を軸に回旋を起こす場合は、膝を柔らかく使い(多少屈曲さあえる)、軸をなるべく保ったまま前重心に移動することが大切です。膝が柔らかく使えないと同じく推進力を前足で殺し、上半身から前傾していきます。前体重のパンチのデメリットは中心に比べニュートラルな姿勢に戻るのが難しいことですが、そこに上半身の前傾が加わると更に隙が大きくなってしまいます。軸をしっかり前の股関節に乗せ、水平で回旋させれば、鏡で横から見た時、後ろ足の骨盤が前足の骨盤を大きく追い越している状態になっています。この状態のパンチは、強く、そして最大限遠くに伸びるパンチです。

身体の動かし方はスタイルや好み、動きやすさに応じて人それぞれ異なってきます。

先ずは好きなトレーナーや選手、普段教わっている先生の動きをそのままコピーすることが大切ですが、スパーの経験と、解剖学や運動学の知識を組み合わせ、色々なパターンを覚えたり、自分が基礎とするフォームを獲得していくことが重要です。

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この記事を書いた人

漆原季亮

漆原季亮

生年月日・・・1989/3/2 出身地・・・東京 格闘技の経歴、戦績、タイトル・・・ 少林寺拳法4年、キックボクシング5年。戦績 アマチュア:6戦5勝1敗 プロ:1戦1敗

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