こんにちは。

漆原です。

今回のブログでは、攻撃を相手に当てられるようになるにはどうしたら良いか、自分が思ういくつかのポイントを書いていきます。マスや試合でどうやったら攻撃が当たるのか考える際の参考になればと思います。

①攻撃のスピードを速める。

　先ずは攻撃スピードをあげること。強く打とうと思って力むと攻撃が遅くなります。遅い攻撃は基本的に当たりません。よっぽど重くてガード越しでも相手が効いたり崩れたり、相手が慣れてなかったりして重い攻撃を怖がって固まったりすれば別かもしれませんが、基本的にはスピードが大切です。なので、マスでも力まずスピードを大切に練習しましょう。

　しかし、人によっては、マスでも速く動こうとすると、知らず知らず一緒に攻撃が強くなってしまうケースがあります。特に攻撃の引きがない人に見られますが、引きをしている場合でもその引きが撃ち込んだ後になってしまうことも……　タイミングが悪くアクシデントもあるのでそれは練習なのでしかたがないのですが、案外自分では相手より強く打ったり蹴ったりしていても気付かないケースも見られます。マスでは速い攻撃でも、当て止め、寸止めどちらも出来る位の技術と、精神的な余力も磨きましょう。

②タイミング

　どんなに速い攻撃も、強い攻撃も、攻撃のタイミングが悪いと当たりません。本当に凄いボクサーのジャブとかはタイミング関係なしに当たるかもしれませんが、それも適切な間合いがあってこそ。また、そういう人はタイミングを読むのも絶妙です。逆に、相手のタイミングをしっかり読めれば、例え攻撃がゆっくりでもかわせなかったりします。相手が前に出ようとした時。相手の重心の位置。フェイントに引っかかった瞬間。攻撃終わりや、攻撃の最中のカウンター。その時その時、タイミングを読んで、相手の構えや重心の位置、意識から、当たる攻撃を出せるようになることが大切です。それには経験。マスは特にこのタイミングの練習と思って、ムキになったり強引な技は使わず、安全に、相手に怪我をさせず練習しましょう。

本番でも、強い攻撃をしなくても、タイミングとポイント、角度が合えば相手を倒せる事がありますよ！

③自分の間合いで戦う

　自分の間合いをキープ出来る人は自分の攻撃も当てやすくなります。あと、自分の間合いで戦えると疲れにくく、反対に相手の間合いで戦っていると疲れやすかったりします。ただ、この自分の間合いというのが、良く耳にするけれど説明が難しいです。いつもは「基本は一歩踏み込めばジャブが届く間合いです」と言ったりするのですが、それは本当に狭い意味での自分の間合いです。そもそもジャブは苦手だけど強い人はどうなのという話にもなります。相手がやりにくく、自分が戦いやすい間合いで戦うこと、の方が正確な気もしますが、その説明だと漠然とし過ぎています。本当に上手い人は遠い距離、近い距離、中間距離、どこでも戦えます。戦う間合いというのはその人の特徴や、相手との相性によっても変わってきます。出入りが激しい人だと距離感は常に変わりますが、そこにも自分の間合いで戦えている、相手の間合いにされている、という感覚があります。なので、これは言葉での説明がとても難しいのですが、距離感、ステップによる前後の駆け引き、また左右の立ち位置含め、どうやったら相手が嫌で自分は戦いやすい場所で戦えるのかというのも、マスで考えてみると良いと思います。近い間合いが苦手な相手に圧力で距離を潰すのもありますが、その場合でも、マスでは決して強い強度での殴り合いに発展しないよう気を付けて下さい。

④デイフェンス力(とバランス)を上げる

　最後が、ディフェンス力です。距離のディフェンス。ガードやパリのディフェンス。どんなディフェンスでもいいので、相手の攻撃をもらわないこと。相手が攻撃してきても慌てず、バランスも崩れることなくディフェンスが出来れば、こちらの反撃の機会が増えます。②のタイミングを読むこともディフェンスと繋がってきますが、攻撃前の初動、攻撃の最中、攻撃後、そのタイミングを読めたら、ディフェンスしやすくなるし、反対にディフェンスが上手なら落ち着いて戦えるので相手のタイミングも読みやすくなります。

最後に

　今回の記事では、「マスではマスでは」とたくさん書きました。マスで強くなるケースは個人的にも見る時があるし、会員様からマスなのにこの店舗に行ったら強くやられたという話も聞きます。マスの定義や強度も人それぞれですし、強くやられたと思った本人が実は強く先に仕掛けてたけど気付いてないとか色々あるので本当に難しいのですが、マスの練習では、相手に攻撃を当てる場合も、上で書いた４つのことを意識して、相手に怪我をさせないよう、技術向上の練習として取り組んで欲しいです。

　ただ、技術だけだと本番の試合では上手くならない時があります。相手に強く当てるイメージが出来てなかったり、相手に強く攻撃されるイメージが出来ていなかったり、相手に強引に攻められることに慣れていなかったり、互角に近い相手にメンタルで負けたり、技術で上回ってもフィジカルで負けることもあります。マスでは強い。でも本番では上手くいかない、という場合もあります。なので、時には強く戦う普通のスパーリングをすることも大切ですが、それはそれ、これはこれ。マスはマス。全員が強い強度でやりたい訳ではありません。

　もしそういった練習を希望される場合は、基本的には選手練習の時間に行ってみるのが良いと思います。

　それでは、怪我には気を付け、安全に技術を高めていって下さい。

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